有機米
有機JAS認証を取得した田んぼで、化学合成農薬や化学肥料を使わずに栽培される有機米。産地のひとつ「ちば緑耕舎」では、害虫や雑草と闘いながら手間と労力をかけて作っています。環境に配慮した有機米を知って、そのおいしさを、ぜひ実感してください。
『有機米』について詳しく知ろう!
【今回お話をうかがった方】(2023年10月時点)
ちば緑耕舎 杉田 勉さん、吉植 一貴さん
パルシステム連合会 産直事業本部 蓮見 圭悟職員
パルシステムでは17産地で有機米を栽培しています。今回はその産地のひとつ「ちば緑耕舎(りょっこうしゃ)」(千葉県)に有機米についてお話をうかがいました。
化学合成農薬や化学肥料を使わない〝有機米〞作り
◆「ちば緑耕舎」について教えてください
杉田 1971年に本格導入された国の減反政策(※)などで、この先の米農家の衰退や、米価が下がる心配から、自分たち独自のやり方で米作りをしていこうと地域の生産者が集まって「印旛米の会」を設立。その後1998年に「ちば緑耕舎」になりました。現在は7人の米生産者が所属、うち3人が有機米を作っています。
※生産過剰になった米の生産量を調整するための政策
蓮見 有機米は国産米の総生産量のたった0.12%相当。有機JAS認証取得には周囲の田んぼや畑から使用禁止資材が入らないようにするなど、大変な努力を必要とします。
*ちば緑耕舎の有機米は、予約登録米『おまかせ有機米』でおもにお届けしています。
◆有機米を作り始めたきっかけは
杉田 米作りひと筋40数年ですが、有機米を知ったのは「ちば緑耕舎」に入り、28年前にパルシステムと出合ってからです。とはいえ、まだ有機米はほんの一部。33ヘクタールある田んぼのうちの1ヘクタールほどです。化学合成農薬や化学肥料を使わない有機米の栽培はとてもむずかしく、収穫量も少なくて、コストもかかるためです。
吉植 父の代から有機米を作っていました。安全安心に一生懸命な父の姿を見続け、私も有機米作りを継ぎました。お米は私たち日本人にとって身近で、大事な食べ物。だからこそ〝安
心して食べられる〞ものを作ることがいちばんだと思っています。
杉田さんの有機米の田んぼ
千葉県の北部、利根川と印旛沼に囲まれた地域
独自の土づくりや温湯(おんとう)消毒、雑草対策を実践
◆有機米を作るためのこだわりは
吉植 独自の土づくりや、種もみの消毒、雑草対策です。土づくりには有機肥料を使います。稲刈りが終わったあとの稲わらも土といっしょに耕します。また近隣の養鶏場の鶏糞を発酵
させたものや米ぬかも有効活用。さらに、種もみの消毒は一般的には殺菌剤を入れたタンクにつけますが、種もみを60℃のお湯につける「温湯消毒」をしています。一つひとつ手間はかかりますが、安全安心のためには大事なことだと思っています。
杉田 有機栽培の最大の敵は雑草。機械でも雑草をとりますが、除草剤の代わりに、古紙を再利用した「紙マルチシート」を田植え時に敷いています。活性炭で黒いため、日が当たりに
くく、雑草に発芽障害が起こります。シートは30日くらいで溶けて土に還るので、環境に負荷が少なくてすみます。ただ雨の日は、紙が濡れてしまうため作業ができず、また強い風が吹くと稲ごとめくれ上がってしまうことも。常に目が離せません。
温湯消毒で種もみの発芽前に稲の病気を予防
紙マルチシートを敷いている様子
〝有機米〞を次世代へつなげたい
◆組合員へのメッセージは
吉植 5月中旬に田植えをしたあと、荒天の日もありましたが順調に育っています。みなさんに食べていただける日が楽しみです。
杉田 これ以上のお米はないと思って作っています。環境に配慮した有機米を知ってもらい、味わってほしいです。
蓮見 生産者は化学合成農薬には頼らず、害虫や雑草と闘いながら、手間と労力をかけて作っています。有機米を一度手にとってみてください。ちば緑耕舎のように生産量が少なく、カ
タログの掲載がむずかしい銘柄を中心とした予約登録米『おまかせ有機米』は、有機米を栽培している各産地を応援できます。ちば緑耕舎の『千葉こしひかり』は、つや・コシ・ねばりの3つのバランスがよく、かみしめるほどにうまみのあるお米です。ぜひ、そのおいしさを実感してください。
『有機米』を楽しむ
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『有機米』
※本ページの内容は2023年10月時点の情報です。
商品の規格変更などにより、最新の商品情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。