バニラアイスクリーム

新鮮な九州産生乳、PB商品の『花見糖』と産直たまごの卵黄で作った加糖卵黄など、とことん原料にこだわりました。濃厚なコクがありながら、やさしい甘さのあるリッチな味わい。これぞパルシステムを代表するバニラアイスクリームです。

『バニラアイスクリーム』について詳しく知ろう！

【今回お話をうかがった方】（2024年6月時点）

株式会社弘乳舎蒲生（がもう）さん　中村さん　古庄（ふるしょう）さん
パルシステム連合会商品開発本部川畑さん

とことんこだわったプレミアムな味

◆本品を開発するまでの背景は

川畑　カップアイスの需要が年々高まり、市場では、味わいや脂肪分などの特色を出した、さまざまなバニラアイスクリームが発売されています。しかし、パルシステムを代表するようなバニラアイスクリームのPB商品（※）がありませんでした。また、組合員からも「パルシステムならではの、添加物を使っていないバニラアイスクリームが欲しい」という声があり、開発に取り組むことにしました。
※PB商品：独自開発商品

◆作り手に（株）弘乳舎を選んだ理由は

川畑　既存のアイスクリームのなかでも（株）弘乳舎製造の『九州生乳アイスクリーム』は組合員の利用も多くクチコミが高評価でした。同社は1883年創業の老舗乳製品メーカーで、これまで『知覧茶』『海はいのち(長崎県産海水塩)』『産直大豆の無調整豆乳』などのPB商品を使ったアイスクリームも共同開発してきました。こうした商品開発を重ねてきたことで、単なる取引先ではなく、重要
なパートナーとして欠かせない存在になっていました。

◆どのような商品をめざしたか

川畑　徹底的に原料にこだわることで、子どももおとなも安心して食べられるデザートをめざしました。パルシステムの組合員にしか食べられないプレミアムなアイスクリームを、特別感のあるごほうびスイーツとして楽しんでもらいたかったのです。

九州最大級の生乳受託工場。九州内外より生乳が運ばれてきます

◆原料のこだわりは

川畑　主原料には加熱殺菌された牛乳ではなく、何も手を加えていない生乳を使用しているところです。砂糖は希少な国産さとうきびのみを使用したＰＢ商品の『花見糖』を使い、加糖
卵黄は、産直産地の卵と『花見糖』を用いて、本品のために開発しました。ほかにも無塩バターと脱脂粉乳は生乳から作りあげた同社の自社製です。さらにバニラビーンズは香り高いマダガスカル産、香料はマダガスカル産バニラから抽出した天然ものです。

◆乳化剤、安定剤に頼らないアイスクリーム作りの苦労は

中村　乳化剤はなめらかな食感を出すために使うもの。卵黄でも同じような効果がありますが、入れすぎると卵の風味が強くなってしまいます。そのため、ほかの原料とのバランスがとてもむずかしく、試行錯誤を重ねました。その結果、一般的なバニラアイスクリームより少し多めに卵黄を加え、なめらかでコクのある味わいに仕上げました。一方、増粘安定剤は、アイスクリームのふんわり感を維持し、分離を避けるために使われます。増粘安定剤を使わずにアイスクリームの状態を保つことは非常に困難でしたが、原料の配合比率を工夫することにより、食品添加物に頼らない本品が実現しました。

半分冷凍状態のアイスクリームをカップに充てん
原料の納品から4℃以下を保って72時間以内に製造　

パルシステムを代表するバニラアイスクリーム

◆組合員に伝えたいことは

蒲生　一般的にアイスクリームは牛乳で作ることが多く、デリケートな生乳で作るのは稀です。九州産の生乳で作るからこそ、フレッシュでさっぱりした味わいになります。

古庄　生乳のよさを生かすため、殺菌など熱をかける時間は極力短くしています。自動化できない工程もあるため、温度計を見ながら手際よく行うのは至難の業。まさに職人技です。

中村　アイスには賞味期限がありません。ですが定期的に取り扱いのあるパルシステムの宅配システムだからこそ、作りたてのおいしさをキープしてお届けできます。

川畑　ただのバニラアイスクリーム、されどこだわりのバニラアイスクリーム。この小さなカップの中にはいろいろな思いが詰まっています。「このミルク感がくせになる」「安心して食べられるパルのバニラアイスクリーム。待ってました！」など、組合員に好評です。ぜひ一度食べて、素材のよさを感じてほしいです。