豆いっぱいうの花
パルシステムの豆腐からできるおからを使用 豆や野菜をたっぷり加えた人気のお惣菜
『豆いっぱいうの花』について詳しく知ろう!
- 【今回お話をうかがった方】(2014年5月時点)
- 株式会社にんべんフーズ 寺田増郎さん
同 北澤伸一郎さん
大豆と枝豆を40%使用 ワンランク上のうの花をめざす
豆腐を作るときに生まれる“おから”を利用し、人参やしいたけなどの具材を加えて味付けしたうの花。私たち日本人の食卓に並ぶ常備菜として、おなじみの一品です。『豆いっぱいうの花』もそんな日々のお惣菜として、パルシステムでは12年ほど前に登場。当時はPB商品(※)ではなく、一般品として発売されました。
開発を担当した製造元(株)にんべんフーズの寺田さんは、「そのころ共生食品(株)さんがパルシステムの豆腐を作っていて、その副産物であるおからを活用し“うの花”を作りたいと考えたのが、商品開発の始まりでした」と話します。
共生食品といえば、『産直大豆のもめん豆腐』をはじめ多くの豆腐製品でパルシステムとは長く付き合いのある会社。片やにんべんフーズは、『便利つゆ』『だしパック』など、パルシステムの和の基本食材を製造する会社です。本品は、信頼のおける原料とパルシステムの商品づくりをよく知る食品会社の商品開発力を生かした商品として誕生することになったのです。
本品の特徴は、なんといっても具材の量と種類の豊富さにあります。商品名にある“豆”には、大豆と枝豆を全量の40%(仕込み時)使用。そのほかの具材も、よく使われる人参やしいたけはもちろん、ごぼうやねぎ、調味料としてごま油を加えることで、味や風味、食感に独自の味わいをもたせました。また、さまざまな色合いの具材をそろえ、見た目にもおいしそうなうの花をめざしました。
発売当初から組合員のみなさんの安定した支持を得た本品は、味付けや具材の種類はそのままに、2007年にPB化されることに。当時から現在まで営業を担当する北澤さんは、「本品は人気の高い商品でしたが、枝豆としいたけだけは中国産でした。これを国産原料に変更することで、パルシステムのPBらしい商品として発売することになったのです」と話します。
※PB商品:独自開発商品
国産原料の確保に奔走 野菜の鮮度にもこだわる
おからの製造工程で大切なのは、品質の低下をできる限り防ぐことだといいます。
「おからは大豆から豆腐の原料となる豆乳を取り出したあとのしぼりかすですが、栄養価は大変高いものです。傷みがとても早いので、素早い作業が必要とされます」
あつあつのおからはいったん冷却しなければ次の工程に入れませんが、冷却する間にも菌が増えるといわれ、その扱いは「生ものに近い感覚」とか。このおからを共生食品では1㎏ずつの小さなパック詰めにして凍結。冷凍品としてにんべんフーズの工場に納品します。
「共生食品さんのおからは大豆のうまみが濃いんです。本品はそのおからがあればこそ成り立つ商品です」
その一方、PB化に際して苦労したのが、むき枝豆を国産原料で確保することでした。
日本の枝豆は、まずは生食用としてさやつきで流通します。これが夏の風物詩として私たちが楽しむ枝豆です。サラダ用など青大豆の水煮となって流通するむき枝豆は、さやから取り出す作業にコストがかかるために製造量は限られています。そのため一般に流通しているむき枝豆は海外産の場合が多いといいます。
「本品には大量のむき枝豆が必要なので、九州から北海道まで安定的に入手できる産地を探しました。現在は豆をさやから取り出す作業を全面的に機械化した北海道の産地と契約することで、数量を確保できるようになりました」。本品の特徴のひとつが製造元の地道な努力によって支えられていることがわかります。
また、人参、ごぼう、ねぎなどは、製造のつど、野菜のカット専門メーカーに発注。カットした翌日には製造する体制をとっています。細かくきざんで煮込んでしまえば、その鮮度などわからなくなってしまいそうですが、具材の一つひとつにも、品質へのきめ細やかな目が配られているのです。
しっとりと仕上げるために職人が加熱温度を微調整
ところで、うの花はそのパサパサした食感が苦手という方もいるのではないでしょうか。本品を食べて驚くのは、おからが口の中に残るといった感じがなく、しっとりしていること。
「おからは高い温度で一気に加熱するとパサパサになり風味も落ちてしまいます。時間をかけてゆっくり加熱することが、しっとりと風味豊かに仕上げるポイントです」。しかし、しっとりしているということは水分が残っているということ。おからは、そのぶん日もちが悪くなってしまいます。
「水分の状態は夏と冬でも違うので、しっとりとした風味と、水分をできるだけ少なくし日もちよく仕上げることを両立させるのは、なかなかむずかしいことでもあります。そのため私たちの工場では、専属の職人が釜を見ながら加熱温度や時間を調整し、そのときどきでもっともよいと思われる炊き上がりを確認しています」
また、加熱温度や時間の微調整だけでなく、具材や調味料を投入する順番も大切だといいます。
「菜種油を熱し、まずは火のとおりの遅い人参とごぼうを炒めます。その後、おからを加えてから調味料を投入し、全体に味付けしたあとに、ねぎ、大豆、そして色合いを損なわないように最後に枝豆を加えます」
それはまさに家庭で手作りするような方法。しかしその手間ひまや、職人の経験値を働かせることで、化学調味料を使わなくても、砂糖としょうゆ、細菌の増殖を抑制する効果のある醸造酢だけで、具材のうまみが生きた本品ができ上がるのです。
しっとりとした食べやすさとたっぷり加えた豆の食感の楽しさで、お子さんのファンも多い本品。ぜひわが家の定番おかずのひとつとし て、ご家族みなさんでお楽しみください。
『豆いっぱいうの花』ができるまで
〜おから製造工程〜
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step01
大豆を煮沸後、豆乳とおからに分離。冷却後、包装し、冷凍します。
〜うの花製造工程〜
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step01
混合加熱
釜に菜種油を熱し、人参、ごぼう、しいたけ、ねぎなどの具材と、おから、調味料を混合加熱します。
投入する順番が大切!
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step02
豆投入→加熱
風味付けのためのごま油と、大豆、枝豆を加え、混合加熱します
温度の微調整が欠かせません。
冷却後、充てんし殺菌。その後再度冷却してでき上がり。
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step03
冷却→充てん
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※本ページの内容は2014年5月時点の情報です。
商品の規格変更などにより、最新の商品情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。
※本ページの内容は2014年5月時点の情報です。
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