神奈川のすくすくパン豚
パルシステムの未利用パンを飼料に配合
「地産地消」から生まれた当組合限定の豚肉
『神奈川のすくすくパン豚』について詳しく知ろう!
- 【今回お話をうかがった方】(2017年3月時点)
- 有限会社山口養豚場 代表取締役 山口昌興さん
同 社 山口和代さん 伊藤貴徳さん
株式会社パル・ミート 加藤龍一さん 小田曉載さん
想いがひとつになり未利用パンが資源に
『神奈川のすくすくパン豚』は、当組合組合員限定の、事前登録制で4週に1回お届けする豚肉。「パン豚」という呼び名は、パルシステムの未利用パンを食べて育ったところから名付けられました。
「そもそも本品の開発の背景には、(株)パルブレッド(※1)がパンを製造するたびに発生する、未利用パンの問題がありました」本品の製造を担当する(株)パル・ミート(※2)商品部の加藤さんはそう話します。未利用パンとは、もともとは私たちが食べるパンと同じもの。予備分として生産されたパンや成形不良のもの、パンの端材などのことです。
「じつは本品が企画されるまで未利用パンは活用の道がなく、費用をかけて処分していました。でもせっかく作ったパンをただ廃棄するのはあまりにもったいない。未利用パンを資源として生まれ変わらせることができないか、その道を探ることになったのです」(加藤さん)。
そこで考えたのが、細かく粉砕して作った未利用パンのパン粉を、生産者が飼料として利用し、その豚肉を組合員のみなさんにお届けするという資源循環型のしくみでした。この取り組みで、(株)パルブレッドの未利用パンの大半が飼料に。パルシステムの子会社と生産者、そして組合員のみなさんの連携によって、未利用だった資源を活用することができたのです。
※1 :パルシステムのパンの専門子会社 ※2 :パルシステムの畜産専門子会社
飼料にこだわって健康な豚を育てる
本品の産地は、愛甲郡清川村にある(有)山口養豚場です。清川村は面積の約 90パーセントを山林が占め、山あいを幾本もの清流が流れる、緑と水に恵まれた地域です。同農場ではこの豊かな自然環境を生かし、豚舎を南斜面にひな壇状に建設。太陽の光や風の流れを充分に確保することで、できるだけストレスのない環境で豚を育てています。また、飼料や飲み水にこだわった地元特産の豚肉を開発するなど、地域に密着した養豚に取り組んできました。
「そもそも本当においしい豚肉は、健康な豚から生まれるものです。快適な環境で、栄養バランスのよい飼料を食べてこそ健康に育つし、薬を与える必要もないんですよ」と(有)山口養豚場の代表・山口さん。そのためにこだわっているのが、「飼料を農場内の施設で自家配合すること」と山口さんは言います。
飼料は、配合されたものを飼料会社から購入し使用するのが一般的です。それに対して同農場では、約50種類におよぶ飼料や栄養素を購入し自前の施設で配合。とうもろこしやパンなどの植物性飼料とアミノ酸(たんぱく質)をバランスよく混ぜ合わせ、豚の成長に合わせた飼料を作っているのです。
「豚はデリケートな生きもの。暑い時季は、夏バテしてエサを食べる量が減りますし、成長するにつれて量や必要な栄養分も変わってくるので、それに合わせて与える飼料も変えなければなりません。豚舎の現場担当者は日ごろから細かく目を配り、その様子からいちばんよい栄養バランスを見極めて、必要に応じて飼料の配合設計を見直します。飼料を自家配合することは、豚を健康に育てるために欠かせない仕事なんです」(山口さん)。
「パン豚」の利用で地産地消を守ろう
健康な豚を育てるためのこだわりは、豚舎の衛生管理の方法にも表れています。同農場では、それぞれの豚舎の豚を出荷したあとに、空いたスペースを一度すべて洗浄、消毒。衛生管理を徹底することで、病気が発生するリスクを最小限にしています。
「豚に対して薬をできるだけ使わない飼育を貫くために、どんなに忙しくても、豚舎を徹底的に清掃する仕事だけは手を抜くことができません」と山口さん。「適宜、設計を見直して飼料を自家配合し、衛生管理を徹底するためには、人手も手間ひまもかかります。でも、そのぶんうちは病気予防や治療のための費用がかかりません。それが自慢ですね」(山口さん)。
こうして飼育されている豚は、健康そのもの。とくに『神奈川のすくすくパン豚』は、その名のとおりほかの豚と比べても元気にすくすくと育ち、成長も早いと言います。これは(有)山口養豚場全員の日々の努力の証でもあるのです。
「もともと当組合では、神奈川県内の地産地消や資源循環型の地域づくり、生産者と組合員の産地交流に積極的に取り組んできました。本品はそんな当組合の取り組みが結実した代表的な商品といえます。すなわち、神奈川県近隣の八王子市にある(株)パルブレッドの未利用パンを、神奈川県の(有)山口養豚場が飼料として利用し、その豚肉を神奈川県にお住まいの組合員のみなさんに注文していただくことに大きな意味があると考えています。これからも交流を通じて本品への理解を深め、魅力を知っていただいたうえで利用していただくことを願っています」と当組合・地域活動推進部部長の佐藤は話します。
2017年4月で5年目を迎える本品の取り組み。2017年上半期の予約登録は、3月3回から始まります。まだ登録されたことのない方も、この機会にぜひご利用ください。 そしてこれからも『神奈川のすくすくパン豚』をともに育てていきましょう。
『神奈川のすくすくパン豚』の産地交流
2016年8月24日(水)、パルシステム神奈川ゆめコープ主催で、生産者と組合員がもっと身近な存在になるためにバーベキュー交流会が行われました。参加したのは代表の山口さんと生産者のみなさん、登録組合員19家族のみなさん、当組合の役職員です。おいしい「パン豚」をいただきながら、職員のみなさんに日ごろのお話を聞く交流会は、お互いを理解し合うための貴重な機会となりました。
「このような場で組合員の方から直接好評の声を聞くことができ、従業員一同とても喜んでいます。みなさんの声は日々の仕事の大きな励みです。これからもがんばっておいしい「パン豚」をお届けしますよ!」と代表の山口昌興さん。
組合員のみなさんの声
◆豚肉特有のくさみがなくどんな料理にしてもとてもおいしい。豚肉嫌いの子どももたくさん食べてくれます。
◆肉質がジューシーでやわらかく、豚肉のおいしさがよくわかります。
◆脂がさらっとしていて食べやすいのに驚きました。未利用のパンを活用しているところもとてもよいですね。
パルシステム神奈川ゆめコープ おすすめ商品
さらっとした脂とくせのない味わい
『神奈川のすくすくパン豚』aセット〜gセット 各回2種類の部位 計約370g ※事前登録制で4週に1回お届けします。
※本ページの内容は2017年3月時点の情報です。
商品の規格変更などにより、最新の商品情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。