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産直米の杵つき切りもち (シングルパック)

適度なコシときめ細かな舌ざわり 産地との絆から生まれたオリジナル切りもち

『産直米の杵つき切りもち (シングルパック)』のふるさとはJAいわて花巻管内の 田んぼ。パルシステム神奈川ゆめコープとも交流のある産地で生まれた本品は、品質のよさと手ごろな価格で、発売以来多くの支持をいただいています。産地、製造元など、さまざまな立場 で本品を支える方々からお話を うかがいました。

『産直米の杵つき切りもち (シングルパック)』について詳しく知ろう!

【今回お話をうかがった方】
全農パールライス東日本株式会社 伊藤昌行さん
        同       佐橋幹弘さん
JA全農いわて東京米穀販売センター 伊藤勝さん
株式会社たかの(魚沼食品工業) 小林満さん
パルシステム連合会 ドライ食品課 大格哲夫職員

産地との交流から企画された「もち」

産地交流で組合員のみなさんも訪れる花巻市東和町のたんぼ

 今から20年ほど前の1993年。記録的な冷夏による米不足で日本中が右往左往したことを記憶している方もいるでしょう。これを契機に不安定な生産者と消費者の関係を変え、なおかつ日本の米作りを支えようと、パルシステムでは「予約登録米」の取り組みを開始。JAいわて花巻の『岩手ひとめぼれ』はこのときの産直米のひとつでした。同じころパルシステム神奈川ゆめコープ(当時、川崎市職員生協)では、JAいわて花巻管内の東和町との産直交流を開始。田植えや収穫体験などを通じて19年にわたって交流を続け、今日に至っています。 パルシステムでは産直米の開拓とともに、産直原料を使ったさまざまな商品の開発をすすめてきました。産直米を使ったもちも、そのひとつです。

「これまでも、組合員のみなさんとかかわりの深い産地である、庄内協同ファームやささかみの産直米を利用した切りもちが作られてきました。本品の商品開発にあたっての課題は、産直米を使用するとともに“低価格で年間をとおして供給できる、賞味期限の長い個包装もち”を開発することでした」(大格主任) 2010年10月、この課題をもとに、産地や製造元などさまざまな立場の関係者による話し合いが始まりました。

独自の取り組みが必要なもち米栽培

 ところで、そもそも「もち米」とは、どのように生産されるものなのでしょうか?  「岩手県の米の生産量のなかでもち米が占める割合は5%ほど。そのようななかでもち米を栽培するときに重要な点は、異品種混入を防ぐため、うるち米ともち米の田んぼの“団地化”をすすめることです」(全農いわて・伊藤さん)

 おいしいもちを作るためには、まず原料であるもち米の品質がよくなければなりません。JAいわて花巻では長年にわたる団地化などの取り組みのもとで、ほどよいコシと甘みが特徴のヒメノモチを生産。本品にはそのヒメノモチが100%使用されています。

「組合員のみなさんは、もちはひとつの品種で作られているものと思うかもしれませんね。でも品種名をうたった商品は一部で、複数のもち米をブレンドした“国内産”米を原料とした商品のほうが一般的なんです」(全農パール・伊藤さん) 理由のひとつには、生産量の少ないもち米が季節によって需要に偏りがあるなかで取り引きされるという、もち米特有の事情があります。「年間をとおして市場に安定供給するためには、複数の産地のさまざまな品種を使用することが必要になってきます。通常はこのしくみによって均質な食味のもちを作り、消費者もいつでも手に 入れることができるのです」(全農パール・伊藤さん) これに対し、産地も品種も明らかな本品は、まさに産直提携の強みを生かした商品ということができるでしょう。

三度づきが生み出すコシとなめらかさ

 本品の製造元(株)魚沼食品工業は、地元新潟産を中心とした切りもちなどの商品づくりで定評のある食品メーカーです。その製法のこだわりは「つき」と「ひねり」を丹念に繰り返すこと、と同社の小林さんは言います。

「もち米にはそれぞれの品種に合った蒸し加減があって、加圧を調節するなどして、まずヒメノモチを最適な状態に蒸し上げることが大切です。蒸し上がった米はもちつきのラインに移し、杵でついていきます。次の工程では、ふたつ並んだスクリューで、ついた米にひねりを入れます」(小林さん)

 臼と杵でつくもちつきでいえば、スクリューの部分は水をつけた手で米を素早く返すことに相当。ただつくだけではなく、このひねりを加えた工程を、約10分の間に3回繰り返して行います。

 「米をつくことでコシが出てきます。さらにひねりを加えて米の粒が残らないきめ細かな生地にすることで、もちらしいおいしさが生まれるんです」(小林さん)

 コシがなく水分が多いように感じられるもちもあるなかで、本品の特徴は、ちみつでなめらかな舌ざわりと、かむと押し返すような心地よい弾力があること。商品名にある「杵つき」は、人の手ででき上がりの状態を確かめながら作る、昔ながらのもちつきを再現していることのあかしなのです。

品質のよさと手ごろな価格を両立

 このように産直米をていねいに加工して作られている本品ですが、その品質に対し、価格は1㎏698円(税込)と、とてもお手ごろです。

 「生産者にはいつも農作物がいつどれだけ売れるかわからないという不安があります。しかし、産地を指定していただき、年間どのぐらい必要とされるのか固定量が見えれば、生産者も安心して安定した価格を考えることができます。このもちが一般的なもちと同じ価格帯を実現できたのは、産直産地の交流のなかで、互いに信頼関係を築いてきたからこそなんです」(全農いわて・伊藤さん)

 現在、JAいわて花巻全体で原料となるもち米を確保しています。うるち米に比べて収量が低く、異品種混入を防ぐために手間をかけなければならないなど、もち米生産には独自の取り組みが必要です。それでも、「長い交流の歴史のある東和町のもち米を多く使ったもちを、組合員のみなさんに食べていただきたいですね」と伊藤さんは語ります。 「岩手には昔からもちを食べる文化があります。正月だけでなく季節折々の行事で、“ふるまいもち”といって集まってくれた人にもちを食べてもらうんですよ」(全農いわて・伊藤さん) 産地との絆から生まれた本品。それは遠く離れた私たちに、まさに、ふるまわれたもちなのだと感じられました。

おもちにひと工夫〜レシピ活用術〜

おもちのグラタン       おもちのキャベツロール

野菜ともちをホワイトソースであえ、ピザ用チーズを載せて230℃ のオーブンで 10分間焼きます。

電子レンジでやわらかくしたキャ ベツと豚バラ肉を重ねてもちを巻き、ニンニクと玉ねぎのみじん切りをオリーブ油で炒め、コンソメスープで 10分間煮込みます。

『産直米の杵つき切りもち (シングルパック)』ができるまで

  1. step01

    浸漬

    原料米を精米し洗米した後、3時間以上、水にひたします

  2. step02

    蒸し

    101℃で27〜30分加圧し、米を蒸し上げます。

  3. step03

    米をつく

    蒸し上げた米を樹脂製の杵でつき ます。

  4. step04

    米をひねる

    ついた米に、ふたつのスクリューで ひねりを入れます。 工程3と4を3回繰り返します。

  5. step05

    冷却固化→完成

    5℃で48時間冷却して固めてから、 裁断、個包装して完成です。

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一産地一品種でこの価格は断然おトク!

『産直米の杵つき切りもち (シングルパック)』

※本ページは2013年1月公開し、2015年11月一部更新しました。
 商品の規格変更などにより、最新の商品情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

※本ページは2013年1月公開し、2015年11月一部更新しました。
 商品の規格変更などにより、最新の商品情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。