産直小麦の冷凍うどん
香りと食感を楽しんでもらいたいから、素材のよさと製法にこだわって作りました
『産直小麦の冷凍うどん』について詳しく知ろう!
- 【今回お話をうかがった方】
- 横山製粉株式会社 川原修司さん
同 古巻伸悟さん
共生食品株式会社 土居秀利さん
同 小野寺和明さん
大和産業株式会社 石井孝則さん
パルシステム連合会 冷凍食品課 田端伸行職員
うどんに最適な きたほなみを使用
長年、根強い人気を誇ってきた『国産小麦の冷凍うどん』が、昨年4月、『産直小麦の冷凍うどん』にリニューアルされました。製造元は同じく、産直大豆の「絹豆腐」や「もめん豆腐」などでもおなじみの共生食品(株)。小麦の産地は、玉ねぎやじゃがいもなどの青果でパルシステムとは関係の深い、北海道のJAおとふけです。
今回のリニューアルは、商品名のとおり、原料に産地を限定した小麦を使用したこと。その原料を、安定して供給できるめどが立ったことがきっかけでした。
今回のリニューアルは、商品名のとおり、原料に産地を限定した小麦を使用したこと。その原料を、安定して供給できるめどが立ったことがきっかけでした。
きたほなみは弾力ある食感とツルッとしたのど越しにすぐれ、さらに収量が安定しているのが特徴だといいます。その結果、現在、北海道の多くの地域できたほなみが生産されるようになり、なかでもJAおとふけは最大規模の産地なのだそうです。
「最近は市販品でも国産小麦を使用した冷凍うどんが見られるようになりましたが、産地や品種まで限定したものはほとんどありません。今回のリニューアルは、食味の向上はもとより、生産者と組合員相互の顔が見える商品をお届けできる。そう考えて取り組みました」(パルシステム第一商品 部・田端主任)。本品は、さまざまな条件が整ったうえで、まさに満を持して登場したのです。
最小限の原料で手作りするように製造
うどん作りは工場の規模や生産量、めざすうどんの味わいなどで、作り方や用いる原料が変わってくるといいます。
「一般的なうどん製造では、原料を混ぜ合わせるときに“真空ミキサー”という機械が使われることがあります。真空ミキサーは、どんな小麦粉でも、どこで製造しても同じ味わいの均一な生地を作ることができるというメリットがあり、品質にムラを出さずに大量生産する場合には便利な機械です」(共生食品・小野寺さん)
しかし均一な生地を手早く作ることができる半面、人工的に真空状態を作り出し、混合することで、生地に含まれていた気泡がつぶれて組織がすきまのない状態に変成するため、ゆで上げたときに硬くなってしまいます。その硬さはうどん本来がもつコシとは違うものです。また、市販品の中には見た目の照りや食感をよくするためにでん粉を加えることがあるといいます。
それに対し、本品の原料は小麦粉、塩、水のみ。真空ミキサーも使っていません。「その分、材料を練り上げ熟成させるために、真空ミキサーの力を借りる場合よりも時間が必要です。しかしその工程を経ることで、水は自然に生地に入って小麦粉全体になじみ、香りを損なうこともなく、本来の弾力を引き出したうどんを作ることができるのです」(小野寺さん)
言い換えれば、練って寝かせてという、手作りのような時間と手間をかけているからこそ、最小限の原料だけでおいしいうどんになるということ。
「このうどんは素材が勝負。シンプルな素材を生かすために季節によって水の量やゆで時間の設定を変えたり、きめ細かな微調整に手を抜くことができません。自分たちができるだけのことをやれば、その気持ちが食べる人にも伝わるはず。毎日そう思って仕事をしていますよ」と工場でうどん作りに携わる土居さん。その言葉からは、職人としての強い自負と責任感が感じられました。
試行錯誤のなかでめざす よりおいしいうどん
この商品にはまた、組合員のみなさんの声をもとに、前品以来、さまざまな改良が加えられています。
「家庭の冷凍室のすきまに入れやすいように個包装を採用したり、片手なべでも調理できるように、長方形だった麺の形を小さくしたり。また、お子さんでも食べやすいようにという声にこたえて、機械を改良して麺の長さを半分にカットしています」(小野寺さん)
“リニューアル”をことさらうたわなくても、「できることはすぐやる」(土居さん)ことが可能なのは、製造元と組合員のみなさんの距離が近いからこそ。うどんそ のものについても、共生食品、製粉会社、パルシステムの各担当者が実際に顔を合わせながら、さらにおいしいうどんにするための試作と検証を繰り返しています。
小野寺さんはまた、「共生食品ではさまざまな商品を、国産原料にこだわって作ってきました。そうしたことで日本の農業を守り、地域を元気にし、ひいては食料自給率を上げることに貢献していきたいですね」と、本品をとおしてめざす、商品づくりへの思いを語ります。最後におすすめの食べ方を尋ねると、「うどんは日本人にとって食文化のひとつ。それぞれの地域でそれぞれの味で食べ続けてきたように、ご家庭の味を加えて召し上がっていただきたいですね」とのこと。
一見、何のてらいもないうどん。しかしそこには、携わる人々の愛情がずっしりと詰まっています。リニューアルを機に、電子レンジ解凍もできるようになりました。ぜひこの秋は、ご家族みなさんで気軽に、存分に堪能してください。
『産直小麦の冷凍うどん』ができるまで
-
step01
原料混合・混練
小麦粉、食塩、水を機械に投入し、混ぜ合わせます。
-
step02
熟成
常温で1時間以上寝かせ、小麦粉と水を自然になじませます。
-
step03
圧延
時間をかけてゆっくりと延ばしていきます。
-
step04
裁断
延ばした麺を1本1本切っていきます。
-
step05
ゆで
100℃で14分〜16分ゆでます。
-
step06
水洗い→冷却
約3分水で冷やして麺を引き締めます。 引き締めが肝心!
-
step07
凍結
マイナス38℃のトンネルフリーザーに13分〜15分通過させ凍結させます。
-
step08
個包装
ひとつずつ個包装します。
パルシステム神奈川ゆめコープ おすすめ商品
産直産地JAおとふけの小麦に限定。3食入りと5食入りをご用意。
『産直小麦の冷凍うどん』(5食入り)
※本ページの内容は2013年10月時点の情報です。
商品の規格変更などにより、最新の商品情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。