• 米・雑穀

産直ごはん(パック)秋田あきたこまち

パックごはんを産直米で開発 炊きたてのおいしさを閉じ込めました

『産直ごはん(パック)秋田あきたこまち』について詳しく知ろう!

【今回お話をうかがった方】
佐藤食品工業株式会社 板野貴宏さん
国分株式会社 角光潤哉さん

ごはん本来のおいしさをパックごはんでめざす

 

JAこまちの田んぼ風景

電子レンジで約2分加熱するだけでホカホカの白いごはんができ上がるパックごはん。佐藤食品工業(株)が日本で初めて発売してから26年たった今、すぐにごはんが必要なとき、ちょっとごはんが足りないときなどに重宝する、身近な食品のひとつとなりました。

 2005年ごろ、パルシステムでは産直原料を使った多くのPB商品(※)が開発され、産直米である「秋田あきたこまち」も商品化の候補としてあげられました。そして、約4年という長い年月をかけて2009年12月、温めるだけで炊きたての味が楽しめるパックごはんとして『産直ごはん(パック)秋田あきたこまち』が開発されたといいます。

 仕入先の国分(株)で営業を担当する角光さんは「実際に開発が動き始めた2008年、まずはパルシステムの担当のみなさんに、パックごはんの製造元5〜6社の主力商品を試食していただきました」と話します。「一見同じように見える商品ですが、食べ比べると“やわらかいけれど粘りがない”、“酸っぱいにおいが感じられる”など、さまざまな声が上がりました。そのなかで佐藤食品工業さんのパックごはんは“ごはん本来の味がする”、“粒がふっくらして粘りがある”といった高い評価をいただいたのです」(角光さん)。

 佐藤食品工業に製造元が決定し、パルシステムから原料米として提案があったのが、産直産地「JAこまち」と「JA秋田ふるさと」の「秋田あきたこまち」でした。秋田あきたこまちは価格が比較的手ごろでありながら、甘みと粘りがあり食味の評価が高い米です。佐藤食品工業でも従来からJAこまちと取り引きがあり、同社の技術者が秋田あきたこまちの微妙な水加減にまで精通していたことも、この米を使用する決め手となりました。

※PB商品:独自開発商品

おいしさと安全性を両立するため 製造の細部にまで工夫を凝らす

 

玄米で入荷し製造のつど精米します

パックごはんは、原料が米と水だけという極めてシンプルな製品であるだけに、製造技術の一つひとつが、おいしさや安全性に大きくかかわってきます。

 佐藤食品工業で営業を担当する板野さんは「私たちは米を玄米で入荷し、製造するたびに精米しています」と話します。米 は、精米し白米にしたあと、冷蔵保存しないかぎり水分がどんどん失われ、酸化し、時間とともに食味が落ちていきます。ごはんのおいしさを保つうえで、玄米から製造を始めることには大きな利点があるのです。

 精米した米は次に洗米しますが、農作物である米には土壌菌が必ず存在し、この菌が繁殖するとカビの原因になる危険があります。長期にわたって保存することが前提でもあるパックごはんにとって、いかに完全に殺菌するかは非常に重要なことだといいます。

 「土壌菌は生命力の強い菌で100℃ぐらいでは死なないといわれています。私たちは洗った米に高温高圧のスチームをごく短時間吹き付ける超高温短時間加熱処理を行っています」(板野さん)。この殺菌方法をとっているのは日本では佐藤食品工業だけ。炊飯前の段階で独自の殺菌を完了することで、衛生的な状態とおいしさを共存させることができるのです。

 炊飯をするのは、大釜ではなく、1食分ずつのごはんを炊く個食釜で行います。「大釜で炊飯すると、容器に盛り付けるときにごはんの粒がつぶれやすくなります。つぶれれば食味が損なわれますし、容器に移す工程がひとつ増えることは、雑菌が紛れ込むリスクを増やすことにもつながります」(板野さん)。

 発売当初は大釜を使っていたという佐藤食品工業ですが、おいしさと安全性を両立するための試行錯誤から、個食釜による炊飯方法を開発していったのです。

 

非常食にも利用できるいつも食べる「うちのごはん」

 

1食分ずつ炊いています

それではなぜほかの多くのメーカーでは個食釜を使って製造しないのでしょうか。そんな素朴な疑問を板野さんにうかがってみると、「パックごはんの製造は、環境がクリーンなことが条件になるからではないでしょうか」とのこと。

 佐藤食品工業では製造のすべてをクリーンルームで行っています。クリーンな環境を維持することに不安があれば、ごはんに静菌作用のある酸味料などを使用して安全性を高めなければなりません。「しかし酸味料を用いれば、どうしても酸味や酸っぱさのあるにおいを感じます。私たちは酸味料などの力を借りなくても安全なパックごはんを製造し、毎日食べる家庭のごはんと同じように、自然に食べていただきたいと考えています。違和感なく食べていただくことで、安心して選んでいただける商品をめざしているのです」(板野さん)。確かに、電子レンジなどで加熱した本品からは、酸味料不使用だからこそ、酸っぱさではなく、炊きたてのごはんの香り、お米本来の甘さを実感できます。

 「また、ごはんの酸化を防ぐための脱酸素剤は、パックを封入するのではなく、容器の素材に練り込んでいます。容器は、釜からごはんを移す段階で機械で成形して作るので、その点でもクリーンですね」と板野さん。

 手軽で重宝なパックごはんを、定評ある産直米でいただける本品。8カ月だった賞味期限は、包装の機密性を高めることで、2013年6月からは10カ月に延びています。毎日の食事のなかで“ちょっと足りない”といった場合の常備品として利用していただくのはもちろん、電子レンジのほか、ボイルでも調理できるので、非常食としてもぜひご活用ください。

『産直ごはん(パック)秋田あきたこまち』ができるまで

  1. step01

    玄米入荷→精米→洗米

    原料米は玄米で入荷。製造のたびに精米します。

  2. step02

    浸漬→超高温短時間加熱処理(UHT殺菌)

    水に漬けた米は1食分ずつ個食釜に投入。高温高圧のスチームを瞬間的に吹き付け、土壌菌を殺菌します。

    炊き面が上にくるからふっくら!

  3. step03

    釜充填→ガス直火炊飯

    釜にふたをし、ガスの直火でじっくりと炊飯します。

    炊飯もクリーンルームで行います

  4. step04

    容器充填

    ごはんの炊き面が容器の上になるように、逆さまにした釜のごはんを反転させる器具を用いて盛りつけます。

    炊き面が上にくるからふっくら!

  5. step05

    窒素置換包装

    窒素を吹きかけて酸素を除去し、日もちを高めます。シールしてでき上がり!

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賞味期限は10カ月 「少しごはんが足りない」ときのための買い置きに

『産直ごはん(パック)秋田あきたこまち』 200g×5

※本ページの内容は2014年9月時点の情報です。
商品の規格変更などにより、最新の商品情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください

※本ページの内容は2014年9月時点の情報です。
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