• 魚介

さばの味噌煮(骨とり)

脂のりがよい旬のノルウェー産さばを使用 ふっくら炊いた身と「合わせ味噌」の奥深い味わい

『さばの味噌煮(骨とり)』について詳しく知ろう!

【今回お話をうかがった方】(2015年11月時点)
千葉県漁業協同組合連合会 宮地直一さん
株式会社ゆう屋 榎本頼繁さん
パルシステム連合会 水産課 高野智沙登職員

水産のオリジナル商品をゆう屋と共同開発

 『さばの味噌煮(骨とり)』が登場したのは2013年。2008年に発売され好評だった『さばの味噌煮』の原料や味付けはそのままに、「子どもや高齢者も食べやすいように骨をとってほしい」という声を生かし発売された商品です。

 製造元の(株)ゆう屋(千葉県香取市)は、創業時“魚屋”だったという魚の目利きに定評のある食品会社です。成田市に隣接していることから機内食も手がけ、食べるときにはできたてのおいしさがよみがえる煮魚や焼き魚などの加工品の製造技術で実績を積んできました。

 パルシステムとの出会いを取りもった千葉県漁連の宮地さんは「ゆう屋さんは工場を“厨房”と呼ぶような、素材や調理にこだわりをもった食品会社です。パルシステムとは商品づくりへの想いが共通していると考え、紹介したのが取り引きの始まりでした」と話します。

 このとき誕生した『魚河岸食堂のさばの味噌煮』という商品は、発売と同時に人気に。パルシステム連合会商品開発本部水産課の高野職員は「日本人の魚離れがすすむなか、“食卓にもっと手軽に魚を”という組合員の声があがっていました。そこで大きな支持をいただいていた『魚河岸食堂のさばの味噌煮』をもとに、PB商品(※)として『さばの味噌煮』を開発することになったのです」と話します。

 商品のコンセプトは「冷凍品でありながら、家庭でていねいに煮付けたような本格的な味噌煮」(高野職員)。そこでパルシステムでは組合員のみなさんによる商品開発チームを結成し、プロの技に実際に利用する人の声を取り入れた『さばの味噌煮』が誕生。さらに5年後には原料を骨とりのさばにするリニューアルを行いました。

 ※PB商品:独自開発商品

組合員のアイデアを取り入れた独自の調味液を使用

↑脂ののった旬のさばを使用

 本品の原料にはノルウェー産さばが使われています。ゆう屋の榎本さんはその理由を「ノルウェー近海はさばのエサとなるプランクトンが非常に豊富です。その海で産卵直前の9〜10月まで育ったさばは脂をたっぷりと蓄え、その脂肪量は約30%と、日本近海のさばの2倍近くになることもあるのです」と話します。

 この旬のさばのうまみを生かす調味液は、ゆう屋と商品開発チームが試行錯誤を繰り返すなかで共同で開発したもの。「基本の味噌は、関東の方にはおなじみの信州味噌を使っています。しかし味噌は1種類だと一本調子になりやすいもの。そこで甘めの西京味噌を加え味に深みとまろやかさを出しました」(榎本さん)。

 

 さらに隠し味として用いているのが、商品開発チームが提案したしょうゆです。榎本さんはこのしょうゆこそ、本品の味わいの決め手になったといいます。「私たちメーカーは決まった約束事のなかでものごとを考えがちです。味噌煮にしょうゆ を使うという発想には目からウロコが落ちる思いがしましたよ。家庭にある限られた調味料でさまざまな料理を作っている、まさに主婦の方ならではのアイデアだったと思います。少量のしょうゆを加えることで、本品全体のバランスを調えることができたんです」(榎本さん)。

身のふっくら感と味噌の風味を低温調理法で引き出す

魚の扱いに定評のあるゆう屋

 本品のこだわりは調理法にもあります。ノルウェーで水揚げされたさばはベトナムの工場で三枚におろし、手作業で骨を取り除いた切り身に加工。その後ゆう屋に納入されます。ゆう屋ではこの切り身をまずは手作業で湯通しします。「時間にしてほんの数秒の工程ですが、お湯にくぐらせることで魚の生ぐささが取れ、煮たときのアクや調味液の濁りを抑えることができます。同時に、余計な脂を落とすことで、身の中にまで味がしみこみやすくなるのです」(榎本さん)。

 しかし、骨を取り除いているため、お湯にくぐらせると皮のへりの部分が丸まり、見た目が悪くなってしまいます。そこで湯通しを終えた切り身は、調味液とともに内袋に充てんしたあと、手作業で形を整えてから加熱の工程にすすみます。

 「真空パックの製品というと約120℃の高圧釜で短時間加熱する“レトルト食品”と思われるかもしれません。しかし本品は製法がまったく異なり、低温のスチームで1時間近く蒸し上げる“低温調理法”で作られています。高圧をかけるとさばの身はパサパサしてしまい、ふっくらとした身のおいしさが損なわれますし、味噌の風味もとんでしまうからです。私たちは、さばの身や味噌の風味をおいしく味わっていただくためには、手間や時間はかかっても低温調理法が最善の方法と考えています」(榎本さん)。

 加熱を終えると、今度は余熱がすすまないように一気に凍結。こうしてふんわりと肉厚なさばの身の中にまで甘めの味噌味がしみこんだ本品ができ上がります。「コクのある味噌煮は1年を通じて利用の多い商品です。こだわりの味をみなさんが認め、毎日の食卓で利用してくださっているからこそだと思います」(高野職員)

 おいしさはもちろん、骨とりになって誰にでも食べやす くなった本品。ぜひ一度、ご家族みなさんでご利用ください。

『さばの味噌煮(骨とり)』ができるまで
<(株)ゆう屋での工程>

  1. step01

    切り身原料搬入→湯通し(ブランチング)

    骨とりをしひと切れ分(約 80g)にカットした冷凍の 切り身を、低温で解凍後、 手作業で湯通しします。

    ↑手作業で切り身を湯通し

  2. step02

    冷却→充てん

    湯通し後、冷却した切り身を調味液といっしょに 内袋に充てんし、真空パックします。

  3. step03

    蒸し→冷却

    棚に内袋を並べ、スチームを1時間近くかけて蒸 し上げ、いったん冷却します。

  4. step04

    急速凍結→外袋に詰める

    冷却後、内袋をトンネルフリーザーで急速凍結 し、外袋に詰めてでき上がり。

    ↑急速凍結だからできたてのおいしさそのまま!

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「味噌煮」と並ぶ人気商品の『さばのみぞれ煮 (骨とり)』。低温調理法で加工したしっとりと したさばの身が好評です。

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『さばの味噌煮(骨とり)』 2切140g         3切210g

※本ページの内容は2015年11月時点の情報です。
商品の規格変更などにより、最新の商品情報とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。