神奈川県内10の小学校で「お米の授業」を行いました
当組合では、米作りや農業の大切さを伝えるために、毎年県内の小学校を対象に「お米の授業」を実施しています。2019年度も県内10の小学校を対象に5年生の社会・総合の課題授業のなかで実施しました。
日本人の主食のひとつであるお米。食の欧米化や生活スタイルの変化などを背景に、ひとりあたりのお米の消費量は50年前の約半分と年々減少しているのが実情です。
今年度の「お米の授業」では、1年間のお米の育て方を伝え、実際に校内の田んぼやバケツ稲でお米を育てる体験を児童と取り組み、農作物を育てることの楽しさやむずかしさを実体験で伝えました。また社会的にも問題となっている「食品ロス」について、農作物を作る生産者やごはんを作ってくれる人への感謝の気持ちについても考えるきっかけとなるように取り組みました。
田植えでは、土づくりから行い、泥だらけになりながら田植えをしました。「大きくなあれ!」と気持ちを込めて植えることで稲への関心も高くなり、その後の水やりや虫や鳥対策も自分たちが調べ取り組んでいました。
「食品ロス」についても学びました
田植えの様子
稲刈りでは、ハサミを使って、自分たちが育てた稲を刈りとり、乾燥させるために逆さに吊るして脱穀と籾摺りの準備をしました。収穫は学校によりそれぞれでしたが、収穫する喜びとむずかしさを肌で感じる経験となりました。
すり鉢と野球ボールを使って、脱穀や籾摺りもしました。1時間行って食べられる量になるのはほんのわずかでしたが、お米になるまでの作業を体験できました。
また、今年度は交流産地のJA新みやぎとJAいわて花巻から生産者を招いた特別授業も行いました。
生産者から産地や米作りの話を聞いたあと、実際にお米を使って検査の模擬体験や縄ない体験をしました。最後に給食をいっしょにとりながら交流を深めました。生産者との交流や体験をとおして、子どもたちはお米についてより深く知ることができました。
JA新みやぎの生産者による特別授業の様子
JAいわて花巻の生産者による特別授業の様子
1年間の作業を終えて、児童からは、「お米作りの大変さを知って農家の苦労が少しわかった」「農家の方々に感謝してお米を食べたい」「なるべく残さず食べようと思った」などの感想が寄せられました。
今年度は、神奈川県内10校・のべ2,729名を対象に、合計33回の開催となりました。
今後も県内の小学校を対象に「お米の授業」の支援を行い、未来を担う子どもたちへ、米作りや農業の大切さを伝えていきます。