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2019年度「子どもの甲状腺エコー検診」を開催しました

東日本大震災の原発事故後、神奈川県内における被ばくに対する不安の声にこたえ、2015年から「子どもの甲状腺エコー検診」を開始し、今年度は11月、1月の計4日間実施し、計136名の子どもたちの検診を終えることができました。
※この取り組みは、ボランティアの医師、技師、組合員スタッフの協力のもと実施しています。

過去のことではなく、今も不安

福島第一原発事故からまもなく9年が経過します。最近では被災地の状況や、放射能の影響について聞く機会が減っていますが、今年度は受診対象を福島基準に合わせ「震災当時、高校生まで」としたところ、「長い期間不安だった」、「ようやく受けられる」など、新規受診の方も多くみえ、なかにはご本人からの問い合せもありました。

放射線の健康への影響についてはわからないことも多く、個人差もあります。しかし原発事故では関東圏にも放射性ブルーム(放射性雲)が通過したとされ、この放射性ヨウ素は甲状腺に取り込まれやすい性質があり、心配は消えません。

福島県の県民健康調査の報告によると、子どもの甲状腺がんの悪性(ないし悪性の疑いがある)と診断された人は、罹患統計(※)などで推計される有病率より、数十倍高いという実態が報告されています。(※地域がん登録で把握されている甲状腺 がんの罹患統計などから推計される有病率との比較)

心配なら検査して安心してほしい

放射線の影響について「周囲に気にしていることを黙って生活している」、「過去のできごとではなく、現在も、そして今後もずっと心配し続けなければいけない」などの不安の声。

ゆっくり進行していくと予想される甲状腺がん。当組合では、自覚症状がなくても心配な方が受けられるよう甲状腺エコー検診(スクリーニング検査)を継続して実施しています。今年度は3名の医師、6名の技師、15名の組合員の協力により実施しました。

受診者からは「今回の検診で不安を取り除くことができた」、」「今後も続けていただきたい」など多くの感謝の声をいただいています。

【関連ページ】
子どもの甲状腺エコー検診の取り組み