「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略(仮称)(案)への意見」を提出しました
5月16日、環境省に対し「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略(仮称)(案)への意見」を提出しました。
私たち、パルシステム神奈川ゆめコープは、「生命(いのち)を愛(いつく)しみ、自立と協同の力で、心豊かな地域社会を創り出します」を理念とし、安心して暮らせる社会をつくるために事業活動を行なっております。
2011 年東京電力福島第一原子力発電所の事故により、現在も多くの方が避難生活を余儀なくされており、原子力の損害賠償の問題や、除染・廃炉汚染水対策・風評被害対策にとどまらず、使用済燃料問題、最終処分問題など、原子力発電に関わる課題は山積みです。
地球温暖化が一因と考えられる異常気象や災害の増加により、私たちの組合員や提携生産者のくらしや生業にも、様々な影響が及びつつあります。2018年10月気候変動に関する政府間パネル(IPCC)総会において採択された「1.5℃特別報告書」の指摘について懸念をもって留意し、パリ協定を踏まえた長期的なビジョンとして、「脱炭素社会」を掲げ、それを野心的に今世紀後半のできるだけ早期に実現していくことを目指すと明記されたことは歓迎します。しかし、それを目指す「戦略」には様々な危惧と課題が見られます。現在及び未来の世代の生活者誰もが持続可能で安心なエネルギーを享受し続けられるよう、第1章3.「長期的なビジョンに向けた政策の基本的考え方」及び第2章第1節1.「エネルギー」に対して意見を提出します。
意見の要旨は次のとおりです。
- 脱炭素化のカギとなる分野に列挙される事項から「原子力」を削除してください。原子力はこれからのエネルギーの選択肢にはなり得ません。
- 原子力ではなく、再生可能エネルギーを脱炭素社会実現の中心として位置づけ、主力電源化に向けて技術革新のみならず制度設計や社会基盤整備も含めた社会システムの転換を一体的に推進する意思を明記してください。