オンライン学習会「身近にひそむ暮らしのトラブル」を開催しました
10月10日、「身近にひそむ暮らしのトラブル」と題し、消費生活コンサルタントであり、神奈川県消費生活専門相談員の大道不二子さんを講師に迎え、神奈川県の消費生活出前講座をオンラインで開催しました。58名が参加し、近年頻発している消費者トラブルについて傾向と対策を学びました。
より多くの方が参加できるようオンラインで開催!
最近の消費者トラブルの傾向は?
消費生活センターでは、消費者トラブルの解決を支援するとともに、未然に防ぐ、被害の拡大を防止するために市民への注意喚起と情報提供を実施しています。また消費生活相談員は、消費生活に関する苦情や相談を受けて、適切かつ迅速に処理できるように助言や解決にむけてのあっせんを行っています。
消費者トラブルは社会の変化と連動している、インターネット社会では誰でもターゲットになりうること、高齢者特有のトラブルやネット社会を反映したトラブルが増加していること、電気やガスの自由化や暗号資産への投資など社会生活の変化がトラブルの傾向になっていると分析がなされました。
その後、大道さんは実際に起こったトラブルについて事例を交えて解説しました。
高齢者トラブルとして、屋根や床下の点検(訪問販売)、送り付け商法、訪問購入、身分詐称によるトラブルが多く、予告なしの訪問の場合は対応しない、支払わない、周りの人に相談することが大切である解説。その特徴として、だまされたことに気づきにくい、被害にあっても誰にも相談せず、自宅にこもることもある。被害の連鎖で生活に支障が出るといった傾向があるとのことです。
世代を越えたトラブル事例としては、健康食品や化粧品などの定期購入、もうけ話・マルチ商法などの投資話、副業サイト・闇バイトに関すること、ロマンス詐欺・質問サイト相談で高額請求などインターネットを介したトラブルがあげられました。
資料を投影していねいに説明
質疑応答にていねいに答える講師(左)
事例や契約と解約のしくみ、相談先を知って備えよう
次に、大道さんは契約と解約について説明しました。
契約とはお互いの合意によって成立するものであり、解約する場合も合意が原則ですが、「クーリングオフ制度」や「未成年者契約」「成年後見制度」があること、不審なままで、あきらめず、支払わない、周りに相談することの大切さを語りました。
高齢者に対しては、日ごろの声掛けで被害の未然防止。問題情報をさりげなく提供、地域の人とのふれあいに誘うなどまわりの働きかけも重要とのことです。
参加者からの質問にていねいに回答いただいたのち、大道さんは、怪しい勧誘には断る勇気を持ち、ネット世界以外の情報アンテナを確保し、周りの見守りが高齢者の被害を防ぐ、おかしいと思ったら声をかけ合えるような社会の連携をはかり、困ったときは消費生活センターや「消費者ホットライン」へ連絡してほしいと締めくくりました。
参加者の感想
パルシステム神奈川では今後も、くらしに役立つ講演会や学習会を実施していきます。
◇◇当企画はパルシステム共済連『福祉・たすけあい助成金』を使用して開催しています◇◇