「JA新みやぎで米作り体験(秋)」を開催しました
10月5日~6日の2日間にわたり、宮城県の米産地JA新みやぎで産地交流会「JA新みやぎで米作り体験(秋)」を開催し、組合員9家族22名が参加しました。
田んぼで集合写真!
昔ながらの手刈りやコンバンインでの稲刈りを体験
1日目は、JA新みやぎの田尻地域にある生産者髙山さんの田んぼでの生きもの観察から始まりました。JA新みやぎは、地域が一体となって農薬や化学合成肥料を極力使わない持続可能な農業を行っている産地で、管内は、2017年に世界農業遺産に認定された「大崎耕土」に含まれている地域です。例年、この時期の田んぼでは、黄金色に実った稲と秋の風物詩「赤とんぼ」をたくさん見ることができます。
この日は、大崎市職員の鈴木さんに教えていただき、網で赤とんぼを捕まえて観察しました。この地域では、アキアカネ、ナツアカネ、ノシメトンボの3種類の赤とんぼを見ることができるそうで、それぞれの羽の模様の違いや、雌雄の見分け方などを教えていただきました。今年は暑さの影響か、イナゴが例年より少ないとの生産者の話もあり、気候変動による作物や生きものへの影響も考えさせられる体験となりました。
赤とんぼを捕まえて観察
3種類の赤とんぼ
生きもの観察のあとは、いよいよ稲刈り体験です。昨年は、猛暑の影響で稲刈りの時期が早まってしまい、稲刈り体験ができなかったこの企画ですが、今年、産地では、秋の長雨で稲刈り作業が進まず、全体の8割程度しか終わっていないとのことでした。この日は晴天に恵まれ、生産者のみなさんは、ご自身の田んぼの稲刈り作業をしたいところ、時間を割いて多くの方が集まってくださり、稲の手刈りや束ね方を教えてくださいました。
また、コンバイン(稲刈り機)の乗車体験もさせていただき、広大な田んぼが広がるJA新みやぎならではの稲刈りを体験することができました。
コンバインでの稲刈りを体験
生産者に教わりながら刈った稲を束ねます
生産者の奥様方お手製のおにぎりをおやつにいただいたあとは、髙山さん宅に移動してお米の乾燥・調製施設の見学を行いました。コンバインで刈り取った籾(もみ)を乾燥して、籾摺りから色彩選別機(玄米を袋詰めする際に、異物や変色した不良品を取り除く機械)を通して、玄米が出てくるところまでの一連の作業を見学しました。30kgの米袋に入った玄米を運ぶ作業も体験しましたが、ひとりではなかなか持ち上がらず、軽々と肩に担ぐ生産者やJA職員のたくましさを感じるとともに、生産者の日々のご苦労をここでも実感する体験となりました。
高山さん宅の乾燥・調製施設を見学
高山さんといっしょに30kgの米袋運び
昨年は猛暑の影響で、パルシステムでも取り扱いのある『金のいぶき』(玄米)が品質不良により出荷停止となってしまったJA新みやぎですが、今年は『金のいぶき』も含め、今のところ順調で例年通り出荷できそうだとのことです。新米が届くのが楽しみです!
宿泊施設「ロマン館」での温泉や、生産者との夕食を楽しんで1日目は終了しました。
長なすの収穫体験と加護坊山散策
2日目は、はじめに田尻地域の生産者只野さん宅で長なすの収穫体験を行いました。時折小雨が降るあいにくの天気となりましたが、只野さんのビニールハウスで、仙台特産「庄屋大長なす」という種類の、長さが30cm以上にもなるなすの収穫をさせていただきました。このなすは、通常のなすよりもアクが少ないのが特徴とのことで、料理の方法なども教えてもらったあとは、JA新みやぎ管内を一望できる加護坊山に移動して、頂上まで散策。景色を楽しみながら、生産者西澤さんに加護坊山の歴史などを教わりました。子どもたちは草すべりやローラー滑り台を楽しみ、昼食に地域の野菜をふんだんに使った芋煮とおむすびの昼食をいただき、2日間に渡る交流会は終了しました。
JA新みやぎ管内を一望できる加護坊山
つるをかき分けて長なすの収穫