パルシステム神奈川のイベントレポートをご案内します。

  • 平和 国際活動

「2024年 ヒロシマ親子平和スタディツアー」を実施しました

79年前の8月6日に広島に原子爆弾が投下されました。
この「広島平和記念日」に広島の原爆被害の実相を学ぶため、8月5日~8月7日の日程で「ヒロシマ親子平和スタディツアー」を実施しました。

   

ヒロシマ親子平和スタディツアーは、神奈川県内の生協(ユーコープ・生活クラブ生協・やまゆり生協・富士フィルム生協・パルシステム神奈川)が神奈川県生協連合会と協力して運営を行っており、パルシステム神奈川からは組合員親子6組、理事1名、職員1名が参加しました。

8月5日、「ピースアクションinヒロシマ 虹のひろば」に参加

一日目は、ピースアクションinヒロシマ 虹のひろばに参加しました。
さまざまな催しが行われる虹のステージでは、8歳のときに被爆をした八幡照子さんの被爆証言を聞きました。
「特攻隊に志願しなかった若者の意識がなくなるまで殴られ続けた」というお話や「原爆投下後に校庭でお菓子を配っているのだと思い、駆け寄ってみたら、身元不明の骨が入った袋が配られていた」というお話などを聞き、耳を覆いたくなるような事実にショックを受けているお子さんもいました。

展示コーナーでは、学生や団体、生協による平和活動報告の展示を見学しました。
展示をしていた学生さんのお話によると、広島では小学校1年生から平和学習がはじまるのだそうです。
広島の学生が被爆証言を聞きながら描いた絵が展示されているコーナーでは、多くの人々が鑑賞していました。

虹のステージを観覧するお子さんたち

学生が被爆証言を聞き、描いた絵

「平和祈念式」参加やさまざまな資料館の見学、碑めぐりを行った8月6日

ツアー二日目となる8月6日には、朝から平和記念公園へ向かい、広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式へ参加しました。
原爆投下時刻の8時15分にはみなさん目を閉じ、黙祷を捧げました。

平和祈念式のあとは、爆心地や袋町小学校、旧日本銀行資料館、本川小学校などを見学しました。
爆心地にもっとも近い学校として大きな被害を受けた本川小学校平和資料館の地下には、被爆時の広島の様子を再現した模型が展示されており、爆心地から遠い場所ほど建物が破壊されているということがわかりました。
参加者のお子さんのなかには小学生も多く、本川小学校が被爆する前の校舎や運動会などの写真に興味津々なお子さんもいました。

午後はボランティアガイドの方に、平和記念公園内にあるさまざまな慰霊碑を案内していただきました。
「原子爆弾が投下されたあと、落下中心地付近の温度は鉄が溶ける温度1500℃の2倍となる3000~4000℃になったということ」「原爆が投下された年のうちに広島市の人口の40%が亡くなったということ」など、とても悲惨な被爆の実相をお話しいただきました。
なかでも「広島では、献納された折り鶴が一年で約1000万羽集まり、その折り鶴を再生した紙は子どもたちの通知表にも使われている」「平和の鐘の周りに植えられている蓮の葉は、被爆した方々が火傷の手当てに蓮の葉を使用したため、それにちなんで植えられている」などの解説はガイドツアーならではの情報で、とても暑いなかでしたが参加者のみなさんは熱心に耳を傾けていました。

爆心地にもっとも近い学校として大きな被害を受けた本川小学校

周囲に蓮が植えられた「平和の鐘」を見学する参加者

8月7日、平和記念資料館を見学し、千羽鶴を献納

三日目の朝には平和記念資料館を見学し、目を覆いたくなるような被爆の実相を目の当たりにしました。
展示物はどなたでも読みやすくわかりやすい文章で説明されているのが印象的で、短い時間でしたが参加者のみなさんは熱心に見学していました。
外国人の来館者も多く、なかには音声ガイドを聞きながら泣いている方もいました。

平和記念資料館見学後は、「折り鶴ボランティア」で組合員のみなさんに折っていただいた折り鶴をまとめた千羽鶴を、原爆の子の像に献納しました。

折り鶴献納後、参加者のお子さん同士で交流会を行いました。
お子さんからは「知識としてはあったが、被爆の実情を目の当たりにしたのは初めてだった」「平和学習では印象に残らなかったけれど、資料館で“被害が思った以上に酷く残酷だということ”を知ることができた」などの発言があり、あらためてツアーを続けていく大切さを感じました。

平和記念資料館の展示

千羽鶴を献納しました

被爆の実相を学ぶツアーということで参加者の方は辛い気持ちになることも多かったかと思いますが、三日間の行動をとおしてみなさんとても親しくなり、移動時間や休憩時間などには笑顔を目にすることも多く、非常に有意義なツアーとなりました。

   

上記企画についてのお問い合わせは、パルシステム神奈川 新横浜本部 地域活動推進課(E-Mail:palkana-heiwa@pal.or.jp)宛てにお願いいたします。