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ユニセフ「ガーナ指定募金」オンライン学習会を開催しました

7月15日よりはじまった神奈川県ユニセフ協会 第5次指定募金「児童婚を終わらせる『ガーナ指定募金』」の取り組みについて、組合員のみなさんに詳しく知っていただくために、7月10日、オンラインで「ガーナ指定募金学習会」を開催しました。

講師には神奈川県ユニセフ協会の事務局長 浦郷由季氏を招き、ユニセフの活動や世界の子どもたちの現状、ユニセフと生協のかかわり、そして、今回取り組む「児童婚を終わらせる『ガーナ指定募金』」の取り組みについて解説していただきました。

講師の神奈川県ユニセフ協会事務局長 浦郷氏

戦争や紛争、気候変動、貧困によって世界中で苦しむ子どもたち

ユニセフは世界中の子どもたちの命とすこやかな成長を守るために活動している国際連合の機関です。
学習会のはじめに浦郷氏より世界の子どもたちの現状についての紹介がありました。
世界には紛争下でくらす子どもが4億人以上、気候変動による水不足で、池や川の水をそのまま使わなければいけない人たちが1億1,500万人おり、貧困によって働かなければならない子どもたちが1億6,000万人、栄養が足りず命の危機にある子どもたちが4,540万人います。

浦郷氏は「ユニセフはそのような地域の人たちの支援をするだけでなく、ユニセフの支援がなくなったあとも地域の人たちが自立できることを大切にした支援活動を行っている」と話しました。

自立支援-栄養や保健の知識を広めている栄養教室の様子

なぜガーナ共和国の“児童婚撲滅”なのか

では、なぜ今回ガーナ共和国の児童婚撲滅を支援することとなったのでしょうか。
浦郷氏の話によると、ガーナ共和国は
・子どもや女性を巡る困難の度合いが高い地域で、支援を必要としている
・政治情勢や社会状況が比較的安定しており、滞りなく支援を続けられる
・現地からの報告や現地視察が可能のため、プロジェクトの成果を報告できる
という理由から、今回の第五次指定募金の対象となったそうです。

また、ガーナでは2014年から国家プロジェクトとして児童婚の終結に取り組んできており、ユニセフのガーナ事務所からも強い要請があったとのことでした。

女の子を苦しめる児童婚とその要因

児童婚とは、18歳未満での結婚、またはそれに相当する状態にあることですが、浦郷氏の話によれば、男の子よりも女の子が児童婚の対象になることが圧倒的に多く、ガーナでは5人に1人が児童婚をしている現状とのこと。
「いちばんの要因は貧困。そのほかには、男女間の不平等、文化および伝統的な慣習、未婚の10代が妊娠してしまうなど、複数の要因があります。2014年からの国家プロジェクトにより、ガーナ国内での児童婚は過去30年で全国平均19%まで減少してきましたが、国内均等ではなく、北部や東部の農村地域では約28%と割合が高くなっています。農村部では貧困で教育が受けられないため、知識を得ることができないまま結婚前に妊娠をしてしまう。保護者や地域住民のおとなたちが子どもの権利に関する意識が低いということが影響し、教育の中断を余儀なくされたり、就労機会の制限を受けたり、社会的孤立をしてしまうリスク、また、性的暴力を受けるリスクが高まってしまう」と浦郷氏は語りました。

今回の指定募金で支援する地域と2つのプロジェクトについて

浦郷氏の話のなかで、今回の指定募金の支援地域とふたつのプロジェクトが紹介されました。
支援地域は児童婚の比率が高い、ガーナ北部州・北東州・東部州の3つの地域です。

ひとつめのプロジェクトでは、思春期の女の子がエンパワーメント(=自ら意思決定をする)をできるように、安全な場所と学びを提供します。
「PASSプログラム」というセッションのなかで、一連のライフスキル、リプロダクティブヘルス教育(=性教育)を受けて充分な知識を身に付け、女の子が自分自身で人生の意思決定や選択を行えるようにするということを目的としています。

ふたつめのプロジェクトでは、地域の人たちを対象に男女平等な環境づくりのための研修を行います。
子どもや青少年に関する啓発を行い、知識を高めてもらうという取り組みで、参加するのは保護者や宗教指導者、コミュニティの住民など。児童婚や意図しない妊娠からの保護、子どもの保護のための対策・実践を、地域の人たちとディスカッションしながら学んでもらうのだそうです。
コミュニティの人たちの理解を広げて、子どもの権利が守られる環境にしていくというのが目的のプロジェクトとなります。

ガーナの北部州・北東州・東部州地域の人たちを対象としたプロジェクト

最後に当組合の楊常任理事から「前回の第4次指定募金『カンボジア指定募金』の視察に行った際、ユニセフが入ることで地域に根差した活動になっていると感じました。ユニセフの活動が、子どもたちの明るい未来につながっていくと期待しています」という内容の閉会のあいさつがされました。

浦郷氏(左)と当組合の楊常任理事(右)

今回寄せられた募金は来年のはじめに現地へ送られ、取り組みの資金となります。

2024年度のガーナ指定募金は、8月2日(金)〔8月1回注文〕まで受け付けています。ガーナ共和国の児童婚を終わらせるために、みなさまの温かいご支援をお願いいたします。

上記指定募金ついてのお問い合わせは、パルシステム神奈川 新横浜本部 地域活動推進課(E-Mail:palkana-heiwa@pal.or.jp)宛てにお願いいたします。