パルシステム神奈川のイベントレポートをご案内します。

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川崎市車座集会「認知症の人とともに暮らす地域づくり」に参加しました

9月16日、高津市民館にて、川崎市の市長と市民が地域の課題解決に向けて直接対話を行う「第60回車座集会」(川崎市主催)に、パルシステム神奈川麻生センターのセンター長が参加し、「認知症の人とともに暮らす地域づくり」について自分たちの立場で何ができるか意見交換しました。

麻生センターの地域での取り組み

川崎市では、各区の特徴や市政の課題を踏まえたテーマを絞り、関係する参加者とより深い議論を行うことでいっそうの市政の推進を図るため、車座集会を実施しています。
60回目の座談会は「認知症の人とともに暮らす地域づくり」をテーマに、認知症の当事者・家族、民生委員、認知症バリアフリーの取り組みをしている企業や団体、大学生などが参加しました。

当組合の麻生センターでは、認知症サポーター養成講座の開催、その養成講座から発足した、誰もが気軽に立ち寄れる「みんなでゆっくりCAFE」の開催を麻生区社会福祉協議会・地域包括支援センター・市民団体と連携して実施しています。このほかにも、小さなお子さんの遊び場の提供を実施し、センターを開放して多世代交流ができる場をめざしています。こうした連携から認知症に関する取り組みをすすめる事業者として車座集会に参加しました。

その名のとおり車座になって意見交換しました

当事者が語る認知症「備えあればうれしい

川崎市内の認知症の状況と取り組みの報告のあと、ゲストスピーカーの方からふたつの事例について発表を受け、感想やこれから自分たちがどういったことができるかを意見交換しました。

ひとり目は、ご自身が認知症でありながら認知症の方のサポートをされている方で、認知症とわかったときのこと、認知症を知って備えておくことの大切さや、前向きにとらえてきた経験を語られました。
同じ認知症の方と話すことで、コミュニケーションが取れて楽になった話や、意見の違いは当然出てくるが、刺激になったというお話がありました。
ふたり目は、認知症当事者を家族にもつ方からのお話で、認知症とわかったときのことや経緯、地域とのつながり、町内でのエピソードなどから、地域のなかでかかわることの重要性と工夫についてお話しされました。
症状や状況は違っても、人との接点、地域とかかわりをもつこと、認知症について知識をもっておくことが重要といった共通点がうかがえました。

私たちができること

麻生センターでは、認知症の方のための見守りアプリを導入し、情報が来た段階で、川崎市内を走行している50台前後の配送トラック・営業車両に一斉配信し、随時共有しています。そのほか、組合員対応として、10月以降から全配達担当が認知症サポーター養成講座を受講し、何かのときに「気づける職員」を養成していきます。通常の業務のなかで地域を見守る意識をもち、認知症の方が安心してくらすことができる地域づくりの一助を担っていることを伝えました。

センターでの取り組みを話す麻生センター長

各立場から、取り組み事例が共有され、認知症の認識をあげること、地域につなげていくこと、つながりづくりを積極的に実施していくことが何よりも大切であることが、参加者の共通認識として確認できました。

さまざまな立場から自分の枠を超えて、みなでやることをどんどん広げていくことが大切であると確認し合うことができた時間となりました。

「第60回車座集会」に参加したみなさん