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「みんなでいっしょに梅干しづくり♪」で小田原の梅を満喫

6月10日、小田原市下曽我にて「みんなでいっしょに梅干しづくり♪」を開催し、組合員10家族34名、役職員を含め40名が参加しました。

神奈川県内の身近な産地「ジョイファーム小田原」は環境保全型農業に取り組み、「オニオン祭」や、みかんの収穫体験「柑謝祭」など年間を通じてさまざまな交流を行っています。また、コロナ禍の間は交流方法について話し合いを重ね、「梅干し作りキット」を使ったオンライン企画や定員を通常の半分以下に縮小するなど、さまざまな工夫で開催してきました。今回3年ぶりに通常の規模に戻したところ、定員の4倍を超える申し込みがありました。

  

自分で収穫した十郎梅を使うプレミア企画

この企画は「自分で収穫した十郎梅で梅干しを作る」ポイントも人気の秘密です。ところが今年は開催直前の台風や大雨の影響を受けて、収穫を予定していた市川光徳(てるのり)さんの畑では色付いた梅がかなり落ちてしまいました。参加者の期待もあるだけに市川さんとジョイファーム小田原事務局の大須さんは悩みました。そして、「参加者には最初に状況を説明し、実際に十郎梅の畑の状況を見ていただいて、ひとりひと粒でも枝に残っている梅を収穫してもらえたら」と考え、足りない分は別に用意した十郎梅を使うことにしました。

十郎梅の収穫体験

緑が鮮やかな市川さんの梅畑に到着。そのなかから甘い香りのする黄色に色付いた十郎梅をいろいろな角度から眺めて探します。子どもたちも脚立に上ったり、抱っこしてもらったりしながら、梅の実を傷つけないようにひと粒ずつていねいにもいでいきます。手間のかかる環境保全型農業のお話を市川さんからうかがいながら、天候に左右されることの多い農業の大変さも実感することができました。

梅関連の「超えてく宣言」も!

脚立での収穫、初体験

市川さんの梅畑でパチリ!

梅干し名人と袋漬けに挑戦

今回収穫した「十郎梅」は小田原のオリジナル品種で、種が小さく果肉が厚くやわらかいことから、梅干用の最秀品とされています。小田原では塩だけを使った昔ながらの自然な色合いの「白梅干し」が主流です。
梅干し作りの会場に移動して、梅の生産者で梅干し名人の斉藤徳雄さんが漬けた十郎の梅干しを試食。ふんわりとろけるような食感と豊かな香りに参加者から「上品な味!」との声も。これから漬ける梅干しへの期待が高まります。
ご用意いただいた梅の実の色見本を参考にしながら、まずは十郎梅を1kg計量。次に梅の産毛を取るように洗ってヘタをとり、水けをしっかりふき取ります。その間に斉藤さんが各テーブルを回りながら、参加者からの質問に笑顔で答えていきます。ていねいにふいた梅をチャック付き袋に入れて180gの塩と混ぜ、空気を抜いて密閉したら当日の作業は終了です。

梅干しに適した色を確認できた斉藤さんの色見本

名人の梅干しのお味は?

産毛を取るようにしっかり洗います

みんなでヘタ取りの作業中

お手本と同じ塩加減にしよう

引き続きみんなでいっしょにお家で作業♪

今回の産地での交流をとおして、梅の栽培の苦労や梅干し作りのコツなどを学び、梅の甘い香りを感じながら収穫や袋漬けの作業を楽しみました。おいしい梅干しを作るには家に帰ってからも作業が続きます。梅酢が出るのを待ちながらの天地返しや、梅雨明けの土用干し、そして完成した梅干しを味わうまでお楽しみは続きます。みんなの思いを込めた梅干しは、梅の花が咲く頃になるとさらにおいしさが増すとのこと。十郎の梅干しづくりが家族のすてきな思い出になりますように。

 

参加者からは

  • 自然の営みは人にはどうすることもできない。自然相手の農業は大変な職業だと思いました。
  • 天地返し、がんばってやっています。あと、天日干し用のザルも用意しました!
  • 農薬を減らすことは手間がかかり、大変だと思いますが、土地(環境)のことや食べる人のことを思うと、とても大切なことだと思います。これからもがんばってください!
  • 梅干し名人の斉藤さんが用意してくださった梅の色見本と、塩分濃度を決める前の梅干し試食はわかりやすかったです。参加者からの質問にもたくさん回答してくださったので、さまざまな疑問が解決しました。
  • 市川さん、斉藤さん、ていねいに教えてくださりお人柄が伝わりました。収穫は少なかったですが、そのショックを忘れるほどに楽しい時間が過ごせました。ありがとうございました。
  • 来年まで待ちきれずに食べたいくらい、もうおいしそうです。