「JA新みやぎ稲刈り体験ツアー」を開催しました
10月15日~16日の2日間にわたり、宮城県の米産地JA新みやぎで産地交流会「稲刈り体験ツアー」を開催し、組合員7家族19名が参加しました。
当組合とJA新みやぎは、年4回の産地交流会をはじめ、神奈川での学習会や料理教室などを通じて、20年以上にわたり交流を続けています。コロナ禍で3年ぶりに産地での交流会を再開して3回目となる今回は、パルシステム向けのお米を作っている田んぼでの稲刈り体験を中心に、産地を知るツアーを開催しました。
赤とんぼが飛ぶ田んぼでの体験
1日目は、JA新みやぎ田尻地域にある生産者髙山さんの『エコ・宮城ひとめぼれ』の田んぼでの生きもの観察から始まりました。地域が一体となって農薬や化学合成肥料を極力使わない農業を行っているJA新みやぎには、秋の風物詩「赤とんぼ」がたくさん生息しています。この地域では、おもに3種類(ノシメトンボ、ナツアカネ、アキアカネ)の赤とんぼを見ることができるとのこと。大崎市職員の三宅さんにとんぼの種類や雌雄の見分け方を教わりながら、網を使って赤とんぼを捕まえ、どの種類なのかを調べました。赤とんぼのオスは、季節が深まると黄色から赤に変化することや、赤とんぼの数で田んぼの環境がどのように変化しているかを知ることができることなども教わりました。
次に、今回のメインの稲刈りを行いました。交流会のために、刈り取りをせずに残しておいてくれたという田んぼで、昔ながらの鎌を使った手刈りを体験しました。生産者のみなさんに教わりながら、刈り取った稲を束にして、一本の棒にかけて干すまでの作業を行いましたが、今では生産者も手刈りをあまりしないとのこと。「交流会でしか手刈りしないから、3年ぶりに手刈りした~」と冗談(本当?)まじりの話をしながら、手刈りをする傍らで、コンバイン(稲刈り用の大型機械)の乗車体験も行い、今と昔の農業を同時に体験する機会となりました。
赤とんぼ採り
生産者が稲刈りをレクチャー
生産者に教わって刈った稲を束ねます
コンバインの乗車体験
生産者の奥様方お手製のおにぎりと郷土料理のしそ巻きをおやつにいただきながら、広い田んぼの風景を楽しんだあとは、髙山さん宅のお米の乾燥・調整施設の見学を行いました。コンバインで刈り取った籾(もみ)を乾燥して、籾摺りを行い、色彩選別機(玄米を袋詰めする際に、異物や変色した不良品を取り除く機械)を通して、玄米が出てくるところまでの一連の作業を見学し、その後の工程であるお米の等級の付け方や検査方法などについて、JA職員から教えていただき、お米が家庭に届くまでに多くの人が携わっていることも知ることができました。
ちなみに、JA新みやぎでは、今年7月に大雨の被害などがあり、お米全体の収量は例年より若干少なめとのことですが、食味(香り・味・粘りなど)の数値が例年より良いそうです。
宿泊施設「ロマン館」での温泉や、生産者との夕食を楽しんで1日目は終了しました。
田んぼで食べるおにぎりの味は格別
田んぼで集合写真
きゅうり収穫やしそ巻き作り体験
2日目は、はじめに南郷地域の生産者砂金さん宅できゅうりの収穫体験を行いました。きゅうりの香りが漂う広いハウスの中には、砂金さんが丹精込めて育てた大きなきゅうりがたくさんなっていました。奥様とふたりで1日に500本のきゅうりを収穫するそうです。新鮮なきゅうりをその場で味わいながら、同じく砂金さんが栽培している玄米『金のいぶき』の話もお聞きしました。今年2月から取り扱いが始まった『宮城金のいぶき』は胚芽が大きいのが特徴で、一般の玄米と比べ栄養が豊富な品種だそうです。
米の乾燥・調整などを行う南郷カントリーエレベーターの見学や、農産物直売所『花野果市場』での買い物を楽しんだあとは、菜園レストラン『野の風』で、しそ巻き作りを体験しました。みそにごまやくるみを入れて練ったものを青じそで巻いて揚げた郷土料理で、産地ではごはんの友にはもちろん、酒のつまみやお茶菓子としても食べられるそうです。揚げたてのしそ巻きや、地元の旬の食材をふんだんに使った昼食をいただき、2日間に渡る交流会は終了しました。
収穫した新鮮なきゅうりをパクリ!
しそ巻き作り体験
今回訪れた『花野果市場』や古川駅に近い道の駅など、産地ではいたるところで収穫祭が行われており、新米の季節を迎えた産地ならではの雰囲気も味わうことができました。
参加者の感想