パルシステム神奈川のイベントレポートをご案内します。

  • 食と農 産地交流

オンラインで「だからおいしい!『神奈川のすくすくパン豚』」を開催しました

7月31日、『神奈川のすくすくパン豚』に関連する生産者・メーカーとオンラインでつながる交流会を開催し、組合員15名が参加しました。『神奈川のすくすくパン豚』は、パルシステムのパンを作る子会社、株式会社パルブレッドで発生する未利用パンを、豚の飼料として利用する資源循環の取り組みから生まれた豚肉で、地産地消を希望する組合員の声と資源循環の取り組みに賛同する県内生産者の協力により実現した、当組合限定の商品です。今回は、こだわりの豚を育てている有限会社山口養豚場、豚肉を衛生的かつ安全・安心に加工・流通しているJA全農ミートフーズ株式会社、株式会社パル・ミートの担当者がそれぞれの工程やこだわりの取り組みについてそれぞれ紹介しました。

パルシステムの産直産地と、飼料となるパンのこだわり

まずは、株式会社パル・ミートから、豚の生産の特徴や飼料となるパンについて説明がありました。豚はストレスを受けやすく、病気にかかりやすい動物のため、できるだけ薬に頼らず、飼育環境を整えて豚のストレスを軽減し、自然治癒力や免疫力を高めることに努めているそうです。パン豚の飼料となるパンは、不要な添加物は使わず、小麦の素材を活かしてていねいに作られるこだわりのパンです。耳の部分や余剰品、生地の残渣、冷凍保存サンプルなど、1日あたり約900kgも発生するパンの余剰分がパン豚の取り組みで廃棄量が0になったこと、衛生的に飼料として有効活用されていることを知ることができました。

パン飼料ができるまで

豚肉の加工・流通

JA全農ミートフーズ株式会社からは、と畜された塊の豚肉がスライス、パックされる過程の説明がありました。スライサーで均一な厚さにスライスされた豚肉は、余分な脂を除去、短時間で急速に凍結することで、品質を損なうことなく組合員まで届くそうです。

凍結されるパン豚

『神奈川のすくすくパン豚』の飼育のこだわりと、生産者おすすめの食べ方

次に、愛甲郡清川村で、こだわりの豚を育てている有限会社山口養豚場の山口さんご夫妻から飼育についてお話いただきました。母豚は、群飼(ぐんし)飼いという飼養形態で、自然に近くストレスの少ない状態で飼養していること、肥育豚は太陽光が充分にあたり換気が常にされ、洗浄・消毒が徹底された環境で飼育されていること、自家配合飼料を与え、パン飼料を肥育後期に約12%配合していることなど、こだわりの飼育方法を教わりました。
奥様の和代さんによる調理実演もあり、上手な解凍方法のコツやドリップが出ないよう、解凍したらなるべく早く調理をすることなどのポイントもお聞きしました。他の豚と比べ、特に脂の甘みと味が濃いことがパン豚の特徴ですが、野菜とマッチングしてお肉の味もよくわかる、おすすめレシピとのことでした。

山口さんからの「コロナ禍で実際にお会いすることができず少し寂しいです。以前やっていたバーベキューなどの交流で直接お話できると、現場のスタッフも励みになります。今後も引き続きパン豚の応援をよろしくお願いします」との言葉で会は終了しました。

群飼舎の母豚

山口さんご夫妻

参加者からは

  • 「山口さんご夫妻と職員さんが愛情込めて育てているお話と動画を拝聴し「だからおいしい」のだと改めて実感しました」
  • 「衛生面に、これ程気遣っているとは思っていませんでした」
  • 「パン豚を育てる過程で、多くのこだわりや配慮がなされていることが分かりました。大事に丁寧に育てられた豚さんだからこその美味しさ・魅力があるのだな、と実感しました」
  • 「山口さんのお話を伺い、奥様の調理デモを観てから、あのレシピで作ってみました。豚の脂身が甘くてしつこくなく、家族でおいしくいただきました」

 

などの感想が寄せられました。

あっという間にでき上がり「夏野菜のまきまきバラ串」

笑顔で集合写真