課題別交流会「UNICEFとカンボジアの今を知ろう」学習会を開催しました
7月30日、UNICEFとカンボジアの今を知る学習会を開催し、35名が参加しました。
講師に神奈川県ユニセフ協会の関山氏をお招きし、Zoomを使用してオンラインで開催しました。
UNICEFの活動と生協のつながり
すべての子どもの命と権利を守るためのUNICEFの活動はさまざまな視点からの課題があり、活動も多岐にわたっています。そうした活動の中で、生協が大きく関わるきっかけとなったのは、1979年の水汲みに追われる開発途上国の子どもたちに「バケツ一杯の水を送ろう」というキャンペーンでした。UNICEFからICA(国際協同組合同盟)へ呼びかけがあり、日本でもこのキャンペーンに全国の生協が取り組み、1,800万円の募金が集まりました。この募金をきっかけに、ユニセフ活動を通じて多くの生協が国際協力に取り組むようになったと講師の関山氏は語られました。
カンボジアの現状と指定募金の活動
カンボジアは過去に続いた内戦やいくつもの混乱の影響で、暴力と認識しないまま子育てで体罰に頼ってしまう傾向にあり「子どもへの暴力」が深刻な問題となっています。
このままの傾向が続けば、2030年までに200万人近くの子どもと若者が暴力によって命を落とす恐れがあります。
カンボジア指定募金では、保護者向けに暴力を使わず子どもと安全・安定した関係を築く子育てを学ぶ研修「ポジティブ子育て法」と、教師向けに指導するとき生徒に怒りや暴力を直接ぶつけない手法を学ぶ研修「ポジティブ生徒指導法」を実施しており、2020年度の活動実績が報告されました。
コロナ禍で休校となった影響で教員向けの実施は少なくなったものの、家にいる保護者が多く、ポジティブ子育て法の研修を目標数よりも大幅に上回って実施できました。研修後の調査で、研修を受けた親の子どもたちの多くが「家庭を安全な場所と感じることができた」という報告もあり、募金によって多くの子どもたちの安全と安心を守ることができたと参加者に伝えられました。
参加者同士で活発に意見を交わしました
最後にグループトークを行いました。
「募金の活用報告を聞くことができてよかった」「募金などの支援とともに、心のやりとりやつながりを持ち続けられるといい」など、講演を受けてそれぞれの思いや感じたことを話し合いました。
関山氏から、2017年11月ユニセフ世界こどもの日に集計した「日本の子どもの意識調査」を参加者に共有して、「自分の意見で世界が変わると思えない」と考えている子どもが全体の55%で半数を超えていることに対して「これはおとなが世界と向き合っていることを子どもたちに伝えられていない結果だと思います。生協は意見を出して変えていける場だと思っているので、世界と向き合って変えていきたい」と締めくくられました。
パルシステム神奈川では、引き続き神奈川県ユニセフ協会と協力して、カンボジア指定募金に取り組みます。 2021年度のカンボジア指定募金は、8月13日(金)(8月3回注文受付)まで受け付けております。
ご協力をよろしくお願いいたします。