「食品添加物と食品表示 講演会」を開催しました
1月16日、ミューザ川崎シンフォニーホール(川崎市幸区)にて「食品添加物と食品表示講演会」を開催し、組合員139名、役職員9名の計148名が参加しました。
今回の学習会では、食品表示問題の第一人者である垣田達哉氏を迎え、知らないと怖い食品添加物のことや表示のからくりなどを学びました。
講師の垣田達哉氏
輸入食品と原料原産地の表示について
垣田氏は、まず、食の最新事情として、「養殖中に網に衝突するなどを減らすためのおとなしいマグロ」や「さまざまな色で育てるシャインマスカット」などのゲノム編集食品開発の現状や、「ゲノム編集食品は表示義務がない」という興味深い話をされ、講演会の冒頭から熱気に包まれた会場となりました。続けて、ポストハーベスト農薬や成長ホルモンなど、輸入食品の安全性について話され、現在の食品表示について説明されました。
食品表示基準の一部改正により、すべての加工食品に原材料の産地が表示されるようになりつつあります。垣田氏が持参された実際のパッケージを会場に順番にまわしつつ、原材料の産地や添加物、そして栄養成分表示がどのように表示されるようになったかを確認しました。さらに、サーモンや卵の黄身がエサの添加物により本来の色とは異なる色である実例も紹介され、私たちが商品を選択する際に意識する点について学びました。
定員以上の組合員にご参加いただき、関心の高さがうかがえました
添加物の安全性
食品表示の見方を学び、どのような添加物が使用されているかがわかるようになったところで、話は添加物の安全性へと続きました。研究データによる事例や、人体への影響が立証されているわけではないけれども過剰摂取を控えた方がよいと考えられている添加物がなぜそのように考えられているかなど、参加者のみなさんがメモをとる手が止まらない時間となりました。最初から最後まで、私たちの今後の毎日の食選びに参考になる内容でしたが、垣田氏の「人は体が資本であり、そのためには食事が大切。食品表示の見方を知り、できるかぎり自分で選んで自分で調理しましょう。日々の買い物で見る目を養っている人の勘は素晴らしいと感じている。なんとなくこちらがよいと感じる自分の勘を信じて選びましょう」という言葉に参加者のみなさんも納得の様子でうなずいていました。
質疑応答の時間になると、次から次へと手が挙がり、「カラメル色素3と4の説明はあったが、1と2の安全性は?」や「輸入小麦の安全性の話があったが、日本産の小麦はどうか?」など、さまざまな質問が出ました。
閉会後も垣田氏の前には質問の行列ができ、本テーマに対する関心の高さがうかがえた講演会となりました。