古紙から紙ができるまで♪「リサイクル工場バスツアー」を開催しました
11月20日、「マスコー製紙(株)富士宮工場」(静岡県富士宮市)にてリサイクル工場バスツアーを開催し、組合員・役職員など14名が参加しました。
こちらの工場では、「り・さいくりんぐ」シリーズのトイレットペーパー、ティシュペーパーを製造しています。 組合員のみなさんから回収した紙パック、ABパックが製品化されるまでの行程を見学しました。
製品ができるまで
組合員から回収した紙パック、ABパック類は、まず、配送センターから埼玉県にある杉戸リサイクルセンターへ運ばれます。そこで圧縮してかたまりにしたものがマスコー製紙(株)に届きます。
そのかたまりをドロドロに溶かし繊維を取り出し、同時に印刷インク、内側のフィルム、アルミなどを分離し不純物を除去することで再生パルプを作成します。
このようにしてできた再生パルプとほかの古紙原料を配合して原紙を作っています。この原紙からトイレットペーパーやティシュペーパーを作っています。
紙以外も、工場などでボイラー燃料の一部として利用します
大きなロールに生まれ変わりました
トイレットペーパーには、ごみとなる紙芯は使っていません
食品を扱っている工場のように衛生管理を徹底
組合員の協力が不可欠
「日本の人口は減少傾向ですが、世界的には人口は増加傾向であり、ティシュペーパー、トイレットペーパーの需要はとても多いのが現状です。しかし、紙の原料となる森林資源にも限りがあります。紙の多くは使用後に再生紙に生まれ変わることも可能ですが、トイレットペーパーやティシュペーパーのような衛生紙は、使ったら必ず捨てる為リサイクルできません。リサイクルできないものをリサイクルした再生紙で作ることは環境にとってとても意味のあることです。ただ、現状として2018年度に回収した牛乳パック類は545トン、製品として必要な量は1222トンと677トン足りていません。市販の紙パックも回収の対象ですので組合員のみなさまご協力お願いします」とマスコー製紙(株)の増田社長は訴えました。
現状を語る増田社長
真剣な表情で話を聞く参加者
自然の恵みを有効利用
工場見学を終えた後は、白糸ノ滝を見学しました。 この滝は、富士山の雪解け水が、上部の水を通す地層である新富士火山層と下部の水を通さない地層である古富士火山層の境の絶壁から湧き出しています。
再生紙を作るのには大量の水を使用します。1トンの再生紙を作るのに100トンの水が必要になります。 富士宮市は、富士山にしみこんだ雪解け水や雨水を蓄えた豊かな地下水がある地域です。マスコー製紙(株)もこの自然の恵みを有効利用しています。
参加者からは、「パルシステム以外の牛乳パックもリサイクルできることを実際に見て実感できた」、主に牛乳パックがティシュペーパー、ABパック、ヨーグルトパックがトイレットペーパーにリサイクルされますが、「ヨーグルトパックは紙に直接印刷してあるからABパックと同じリサイクル方法となることを知った」など、実際に見て知ることでリサイクルへの意識が高まるバスツアーとなりました。
組合員レポート報告
パルシステム神奈川ゆめコープでは、工場見学や産地交流などのイベントに参加した際、感想やメーカー・産地へのメッセージを投稿いただく「組合員レポート」を募集しています。今回参加した組合員が投稿してくださったレポートを掲載します。
マスコ―製紙さんの受け入れがとてもていねいで、温かく感じられました。内容もわかりやすく、工場内も清潔でした。(Ⅰ・Yさん)
再生するためのさまざまな工夫がなされていました。自分もきちんと分別したり、洗ったり、乾かしたりして協力したいと思います。(T・Hさん)
工場内の見学はわかりやすい説明で良かったと思う。 マスコ―製紙はパルシステムと、より良い製品をづくりに努力していると感じました。社長のフレンドリーな会話と、温厚な人柄が印象に残りました。(匿名希望)
工場見学の前に、スライドにて説明があったので、とてもわかりやすかったです。リサイクルに対する意識が高まり、とても良いツアーでした。 工場見学では、通常通りに機械が動いているすぐ脇を歩いて見学することができ、ここまで全工程を見せていただけるのはすばらしいことだと思いました。 季節もよく、紅葉や富士山がきれいで、白糸の滝も見事でした。お昼もおいしかったです。(M・Rさん)
古紙から紙ができるまでを見せていただき、わかりやすい説明でよく理解できました。 社長より、会社と製品の説明をしていただきました。リサイクルへの思いを感じとれました。私たちにできることは協力していきたいと思います。(Y・Mさん)