「みんなでいっしょに梅干しづくり♪」を開催しました
6月9日、梅の産地小田原市下曽我にて「みんなでいっしょに梅干しづくり♪」を開催しました。
梅や玉ねぎ、ブルーベリーなどでおなじみの(有)ジョイファーム小田原(以下、ジョイファーム小田原)は、環境保全型農業に取り組み、春の「オニオン祭」など年間を通じて組合員と交流を行っています。今回は12家族35名の組合員が梅の収穫体験と梅干づくりを楽しみました。
梅雨空の下で貴重な収穫体験
当日は小雨が降る中での収穫体験となりました。ジメジメした梅雨を好きという人は少ないかもしれませんが、梅も含めて植物にとっては、恵みの雨。「雨の日の梅林に入るのは貴重な機会ですよ。みなさんラッキーです!」とジョイファーム小田原の大須さんの声掛けで、参加者みなさんの表情が晴れていきます。
生産者の市川さんの梅林では、十郎梅や南高梅などさまざまな種類の梅が育っていました。「なるべく大きい、ぷっくりとした、黄色い梅を採ってください」とレクチャーを受けたあとは収穫スタートです。参加者のみなさんは、緑の梅林の中で少し黄色くなった梅を探していきます。子どもたちは脚立に上り、梅の実を傷つけないように、一粒ずつ大事にもいでいました。
雨カッパ姿で記念撮影
脚立から落ちないように気をつけて
塩と梅だけで、昔ながらの梅干しをつくる
梅の里センターに戻り、収穫した梅1kgで塩分18%の梅干しをつくっていきます。小田原では、塩だけを使った、伝統的な「白梅干し」が主流。白梅干しは自然な色合いで、酸っぱいのが特徴です。塩分が多いため長期保存可能とのこと。今回つくった梅干しは、6カ月から1年が食べ頃、いい塩梅になります。
手軽にできる袋漬けを、「梅干し博士」こと生産者の斉藤さんから教えてもらいました。参加者は斉藤さんのアドバイスをもとに、梅しごとに挑戦。梅をゴシゴシと洗い、ヘタをとり、水気をしっかり拭き取ったあとは、チャック付き袋に塩と梅を入れて混ぜ、空気を抜いてから密閉。梅干しづくりは意外にも簡単です。
梅をゴシゴシ「しっかり洗ってくださいね」
「梅干し博士」の斉藤さんに袋漬けを教わりました
斉藤さんがテーブルを回りながら、「傷がついた梅はダメ?」「作り方はレシピどおりでないといけないの?」など、参加者からの質疑に応えていきます。「もし傷があれば、そこを除けばいいし、梅のヘタも漬けてからとってもいい」そうです。「水分がつかないように保存する。天地返しは無理にやると皮が破れる。二日目の夕方に天地返しをするとよい。夜露の当たる前に梅を容器に入れる」など、斉藤さんの経験に基づいたコツを伝授していただきました。参加者からは「もっとむずかしいと思った」「樽に浸けなくてもいいのですね」「でき上がりが楽しみ」などの感想が聞こえてきました。各テーブルで、小さな子どもたちと親が和気あいあいと作業する姿が印象的でした。
梅干しづくりを通じて、梅の生産者から安全・安心な梅の栽培の苦労や手づくりの極意などを学びました。余計なものを添加しない、素材の味を生かした梅干しができ上がるのが楽しみです。梅干しづくりのあとには、食卓に梅の香りが広がるくらしが待っています!
ジョイファーム小田原は、耕作放棄地の再生にも取り組んでおり、次回は7月14日(日)に「生産者と育てよう みかんの木」(小田原市根付川)を企画しています。当組合は、今後も産直産地と連携し、組合員と生産者の交流の場を提供していきます。