「くらしの見直し講演会 ~お金にも働いてもらおう~」を開催しました
5月22日、帆船日本丸訓練センター(横浜市西区)にて「くらしの見直し講演会 ~お金にも働いてもらおう」を開催し、組合員・役職員94名が参加しました。
今回の講演会は、組合員による講師活動LPA(ライフプラン・アドバイザー)のメンバーが企画・運営し、日本に長期投資を持ち込み根付かせてきたパイオニアである「さわかみファンド」の創始者、澤上篤人氏を講師に迎え、長期投資についてお話しいただきました。
預貯金の1%を寄付にまわすとどうなる?
お金の話ということで少し緊張感漂う会場内でしたが、「預貯金の10万円を2倍にするには何年かかると思いますか?何でもいいから答えてみてください」という澤上氏の問いかけで一気に和やかな雰囲気になりました。「50年?」「千年!」と会場からあがる声に対して、澤上氏の回答は「7千~1万年」とのこと。「どうせ増えない預貯金。その1%を寄付にまわすとどうなるか。そのお金はすぐに消費され、これだけで1.6~1.7%の経済成長が見込めます。でも、それだけだとまだ私たちの給料は増えない。じゃあ3%寄付するとどうなるか。経済成長が4.8%くらいになり間違いなく給料アップにつながります」と、成熟経済となった日本の経済の活性化について説明が続きます。
「大切なのはお金を使い、経済をまわすこと。でも、慣れていないから、いきなり寄付といっても難しい。そこで長期投資です」と澤上氏の話を聞き漏らすことがないよう、みなさん真剣な表情で見つめていました。
カッコイイお金の使い方をしよう
「長期投資をするといっても、勉強は必要ありません。本当に応援したい企業を応援するだけです」と説明する澤上氏。応援するというのは、どういうことでしょうか? 応援する方法にはふたつあり、「商品を買う」と「株主になる」です。株主になるというのは、株価が低いときに応援する気持ちで株を買い、株価が上がってきたら売ることです。そして、それを繰り返すことが長期投資とのことでした。さらに、「日本経済を良くするために必要なことは、みなさんの思い、意志、行動です」と話す澤上氏。
「成熟経済の日本を活性化させるためには、長期投資をすることと、文化・教育・芸術・スポーツ・ボランティアなど心に潤いをもたらすことにお金を使うことが大切。そんなカッコイイお金の使い方をしてほしい」との言葉に、みなさん大きく頷いていました。
多くの組合員にご参加いただきました
次々と質問があがりました
終始、メモをとる手が止まることのない会場だけあって、後半の質疑応答では次々と質問があがりました。「長期投資の長期とはどれくらいの期間を考えるといいですか?」「応援する企業の見つけ方を知りたい」や「今後、住宅を買うとしたら、ローンを返し終わってから長期投資をしたほうがいいですか?」など、具体的な質問にもていねいにお答えいただき、あっという間の2時間でした。
参加者のアンケートから
- すばらしいお話で感動です。日本に先生のような考えが広がるとよいと思います。私も一歩を踏み出してみようと思います。ありがとうございました。
- 成熟した社会では、お気に入りの会社を応援する、サポーターになることで、社会とつながり、間接的に社会貢献できるのだということを学びました。無責任な丸投げではなく、自分自身も納得できるかっこいいお金の使い方をめざしたいと思います。
- 投資というと、利益追求のイメージでしたが、生活になくてはならない企業を応援するという、わかりやすい考え方に、これまでの印象が180°変わりました。
- お金をいたわり、励まし、自分の意思で働いてもらおうという気持ちで付き合っていくというのはステキです。そういう思いが社会を作っていくのですね。
この講座はコープ共済連、パルシステム共済連の助成を受け開催しています。