「ピースリレーセレモニーの前に参拝 大船観音見学会」を開催しました
5月15日、大船観音寺にて「ピースリレーセレモニーの前に参拝 大船観音見学会」を開催し、組合員8名、役職員7名の計15名が参加しました。
核兵器や戦争のない平和な世界を呼びかけ、被爆地広島までの各地をリレー形式で歩く「ピースリレー(平和行進)」。神奈川県内は、5月7日から5月19日の日程で開催され、その重点ポイントのひとつとして大船観音で「平和祈念塔参拝・原爆慰霊」がありました。セレモニーが始まる前に大船観音寺をめぐり、シンボルである白衣観音像や原爆慰霊碑などを見学しました。
大船観音見学
大船駅から徒歩5分の参道入口で待ち合わせ、坂を上ると、大船観音寺の山門が見えてきました。山門をくぐり、本日の流れを確認して、さっそく白衣観音像へと向かいました。観音様のお顔を見ながら階段を登り切ると、青空を背に穏やかにほほ笑むような観音様の胸像が眼前に。
白衣観音像は、建立予定地の地層の関係で、当初の計画である立像建立から胸像に変更されたといわれています。立像だったらどれほどの大きさだったのだろうと圧倒されつつ、みなさん、その穏やかなお顔をしばらく見上げていました。
白衣観音像は、背面から胎内に入ることができます。胎内には、太平洋戦争により被災された方々や、原爆被害により犠牲になられた方々への供養と平和への願いを込めて彫られた小さな仏様である千体仏や、白衣観音像の建立のあゆみ・折鶴などがあり、「千体仏を彫る講習があるんですね」「観音様は工事が中断されて20年以上放置されていた期間があるんですね」と、みなさん興味深く見学されていました。
原爆犠牲者慰霊碑にて折鶴献納
大船観音見学後は、境内に神奈川県原爆被災者の会が建立した原爆犠牲者慰霊碑へと向かいました。当組合では、平和活動として折鶴ボランティアを行い、その千羽鶴を広島・長崎そして大船の各地に献納しています。
「組合員が作った折鶴を組合員の手で献納を」と持参した千羽鶴を折り鶴飾り台へ献納し、原爆犠牲者慰霊碑や広島原爆の残り火が燃え続けている原爆の火の塔などの建立の由来をお聞きしました。
さらに、休憩スペースに移動して、横浜大空襲を経験し語り部ボランティアとして活動されている芦沢康江氏から体験談をお話しいただきました。「今はこうやって話せるけれども、やはりもうあんな思いはしたくない」と話される芦沢氏。当時の疎開の話や食料に困った話、お風呂に入れなくて衛生面で困った話など、経験された方だからこその内容にみなさん静かに聞き入っていました。芦沢氏は、日本国憲法の前文を資料として配布し、「ぜひ憲法にも興味をもってほしい。命の尊さや戦争がもたらすことについて考えてほしい。これからも大船観音を見て、平和を思ってほしい」と話されました。
その後、ピースリレーの方々が大船観音に到着し、セレモニーに参加しました。神奈川県原爆被災者の会の方々による朗読や「原爆を許すまじ」の合唱など、セレモニー前の大船観音見学と合わせて、平和の大切さをさらに感じる時間となりました。
「原爆を許すまじ」を合唱
神奈川県原爆被災者の会による朗読