新栄町こども食堂あかり
当組合では、市民活動応援プログラムの支援団体について、支援金の使途状況や近況などをうかがうため、各団体を訪問しています。
新栄町こども食堂あかり
新栄町こども食堂あかりは、コロナ禍の緊急事態宣言をきっかけに広がった経済格差を憂い、居酒屋経営をしている経験から「食べる」ことの大切さを身に染みて感じたのをきっかけに、格差を問わず、こどもたちにお腹いっぱい食べてほしいとの願いから始まりました。
所在地:茅ヶ崎市
Instagram:https://www.instagram.com/akari_kodomosyokudou/
今回は、毎月第3日曜日に開催しているこども食堂へ訪問し、ヒアリングを行いました。
この日は、大岡越前祭(茅ヶ崎市4大祭りのひとつ)と重なり、予約数はふだんより少ない、イートイン3組11人、テイクアウト12食分の予約がありました。今月は肉じゃがメインの食事内容。お祭りと日にちが重なったことで、おまけとして焼きそばを無料で提供。また、もったいないジャパンから靴が提供され、店頭にて自由に持ち帰りにしていました。
ふだんは、イートイン20人、テイクアウト20食くらいということです。
【支援金、賛助金活用状況】
毎回の開催で食費が1万5千円前後かかります。この食費と消耗品に支援金・賛助金を利用する予定です。昨年の実績として、食費40万、消耗品は4万くらいかかったということです。また、子ども食堂にかかる経費は、お店(居酒屋)にかかるも経費とは別途計上し、すみ分けしているとのことです。
そのほか、運営のため、茅ヶ崎市からの補助金(子ども家庭庁)を申請する予定。食費、人件費、光熱費なども充てられ、上限100万円です。
来年は上限額が減額されるかもしれないということですが、こういった補助金のおかげでだいぶお金の心配はなくなったと報告を受けました。
【訪問時にうかがった現状や課題など】
①現状
・以前は、毎月2回、予約なしの当日受付でした。しかし、食品ロスの観点、ボランティアのモチベーション維持、時間確保のために毎月1回、事前予約制にしました。事前予約にすることで本来提供したかった子どもを持つ家庭に絞られる結果につながりました。現在、平均して30~40人が予約。予約情報はInstagramのみ。事前に申し込みをするのは、ほとんどリピーター、毎月1組新規があるくらいです。若年層のご夫婦と幼い子の家庭がほとんどです。運営としては、テイクアウトはどなたでもOK。店内はお子さん連れのみOKとしています。
・ボランティアは現在6名くらい、最初は20名くらいいました。継続しているのは、運営スタッフの知り合いという結果になりました。
・食育の視点も込めて手作りにこだわっています。
・利用者とのやりとりでは、困っていることなどは聞かないようにしています。最初はたくさん話しかけていたが、あからさまに嫌がられたので、それからは積極的には話しかけず、家族との時間を大切にしてもらっています。いづらさを感じないよう配慮をしています。
・茅ヶ崎市に対し直接の申し入れはむずかしいため、お祭りのときなど子どもへの補助(半額にするなど)を団体に対し、働きかけをしています。
②課題と想い
・ボランティアさんのモチベーションを維持すること。
ボランティア活動を続けていると、何のためにボランティアをしているのかという悩みに行き当たることが多いです。理由としては、現状は貧困層の方のために食事の提供活動をしたいが、予約なしの当日受付だと半数くらい年配の人が安く済ませるために利用するのが現状でした。その改善として事前予約をして、利用対象のほとんどが子どもをもつ家庭となりました。このようにモチベーションを維持していくことを大切にし、また課題と思っています。
【パルシステム神奈川への期待】
・情報の共有(たとえば、ほかのところはどうしているかなど)
・情報共有や交流の場に、日曜日なら確実に参加できる(日曜しか休みでない)
・どうしても優先順位がお店の売り上げになる。売り上げがないとこういった活動ができないため。

今月のメニューは肉じゃがメイン。
手前はテイクアウト用、奥はイートイン用です。

もったいないジャパンから提供された靴